2008年(平成20年) 4月18日(金)付紙面より
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羽を痛め飛べなくなり、酒田市の土門拳記念館わきの「拳湖」で餌付けされているオオハクチョウが卵1個を産んでいるのを15日午前、同市白鳥を愛する会の池田昭三副会長が見つけた。5年連続での産卵。昨年も4個の卵を産んだが、ふ化には結びつかなかったため、池田副会長は「今年は何としてでもふ化させてあげたい」と、2年ぶりの2世誕生に期待している。
この“夫婦”は10年ほど前に「拳湖」に放鳥されたもの。池田副会長によると、卵は15日午前11時10分ごろ、同記念館東側の一角に枯れ草などを集めて作った巣の中で見つけたという。直径は20センチほどでニワトリの卵に比べてひと回り大きい。
愛する会によると、白鳥はシーズン中に4個の卵を産み、すべて産んだ後から温めるという習性があるという。今後さらに卵が増える可能性もあり、愛する会では注意深く観察を続けている。
池田副会長は「放鳥からすでに10年がたつ。父鳥、母鳥ともおじいちゃん、おばあちゃんになっているはずで、もう無理かなと思っていただけにうれしい」と述べ、「昨年の失敗を教訓に、今年は人の手を掛けてでもふ化させてやりたい」と話していた。
卵を大事そうにするオオハクチョウ
2008年(平成20年) 4月18日(金)付紙面より
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東北公益文科大の学生たちが、昨年度に取り組んだまちづくり連続講座の内容を「報告書・私たちのまちづくり」として一冊にまとめた。学生によるまちづくりや、「子供の居場所づくり」を見据えたまちづくりなどをテーマに、講演会と意見交換会の抄録が収められている。
この講座は、同大学のまちづくり入門サークル「もっしぇ」(種澤真信・2007年度代表)が、県の中心市街地まちづくり活性化支援事業の助成を受けて開催。市民と学生が協働のまちづくりを進める基盤づくりなどを狙いに、昨年11月から今年2月までの3回、酒田市の酒田まちなかキャンパスなどで開いた。
報告書では、▽第1回=愛知県岡崎商工会議所職員の石川征嗣さんの講演「学生のまちづくりについて」▽第2回=NPO法人「虹のおと」(新潟市)の西田卓司代表理事の講演「教育を学校だけに頼らないまちづくり」▽第3回=学生・市民の意見交換会「まちづくりって、なんだろう?」―の全3回分の講演や対話の要旨を収めた。
「たくさん顔を合わせて話をすることが大事」(石川さん)、「まちづくりは人づくり」(西田さん)、「少子高齢化が地域交流にもたらす影響を、学生に分析してほしい」「市民の方からも、もっと学生を巻き込んで」(ともに意見交換会)など、まちづくりの体験者ならではの説得力ある言葉や、市民の学生への期待、学生がまちに寄せる思いなどが盛り込まれている。200部製作し、関係機関などに配布している。問い合わせは東北公益文科大地域共創センター=電0234(41)1117=へ。
連続講座は本年度も開講予定で、もっしぇが準備を進めている。
まちづくり連続講座の中身を紹介した報告書