2008年(平成20年) 4月27日(日)付紙面より
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庄内各地で耕起作業(田起こし)が盛んに行われ、米作りシーズンの到来を告げている。
田起こしは、稲刈りの後に水を抜き、冬の間に硬くなった土を掘り起こして柔らかくする作業。春に乾田を耕し、肥料を入れることで地力を上げて収量増加を図るもの。
三川町横山では、農業者たちが今月半ばごろから田起こしを開始。冬の間、眠っていた田んぼを起こすかのように、トラクターのエンジンを響かせながら作業を進めた。
近くの20代の男性は19日ごろから田起こしを開始。「会社に勤めているので、時間が取れたら田んぼに向かうようにしている。作業の進み具合はまずまず。4月に入ってからの好天で、苗の成育も順調のようだ」と話していた。
田起こしの後、代かきなどの作業を経て、来月中旬には田植えが始まるという。
眠っていた田んぼを起こすトラクターのエンジン音が響き渡った
2008年(平成20年) 4月27日(日)付紙面より
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鶴岡市由良の「海洋釣り堀」が26日、今シーズンの営業を開始した。待ちかねた家族連れなどが釣りざおを並べ、次々と魚を釣り上げた。
安全な環境で手軽に釣りに親しんでもらおうと、市が1978年に開設。釣りざおと餌が用意されており、道具を持参しなくとも楽しめる点がセールスポイント。シーズン中、週末やゴールデンウイークなどには県内外から大勢の行楽客が訪れる。
初日は、青空が広がる絶好の釣り日和。広さ約800平方メートルの釣り堀へイシガレイやクロソイを中心にホッケ、ヒラメ、イナダなど8000匹以上が放された。約120人が会場前に並び、早い人は午前4時ごろに到着したという。午前9時のオープンで“太公望”たちは一斉にさおを投じた。さっそく20センチほどのクロソイやカレイを次々と釣り上げ、歓声が上がっていた。
今シーズンの営業は10月19日までで、この間は無休。営業時間は午前9時―午後5時。入場料は高校生以上1000円、中学生以下500円、観賞は100円。
大勢の太公望たちが次々と魚を釣り上げた
2008年(平成20年) 4月27日(日)付紙面より
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酒田市の最上川で架橋工事が行われていた国道112号・出羽大橋の新橋が、5月18日から供用を開始する。出羽大橋の4車線化工事に伴い、現橋西側(下流側)に建設し、事業着手から13年の歳月を経て完成となった。今後、現橋のリニューアル工事に入り、4車線での開通は2012年度までを予定している。
出羽大橋は、最上川右岸の市街地と左岸の宮野浦地区を結ぶ要路として1972年6月、片側1車線で開通した。市街地と、川南地区の住宅街や工業団地、庄内空港、東北公益文科大など文教施設を結ぶ重要路線となっている。交通量の増加に伴い、朝夕の通勤ラッシュ時を中心に渋滞が慢性化している。
このため県は1995年度、出羽大橋を含む酒田市高見台―若竹町間の延長2077メートル区間を4車線化する「国道112号酒田南拡幅道路改築事業」に着手。出羽大橋の現橋の下流側に新橋を整備。続いて、現橋を改装して各2車線で計4車線とする。新橋は市街地に向かう下り車線、現橋は上り車線とする。
今回開通する区間は、両岸の接続道路を含む1250メートルで全幅は13メートル。新橋は延長861・3メートル、車道幅8・5メートル。下流側に幅4・5メートルの歩道を整備。ベンチを備え、歩行者や自転車利用者の休憩場所となるバルコニーを3カ所設置した。
また、下流側(海側)の欄干には高さ2メートル、厚さ5ミリのポリカーボネート製で透明素材の防風柵を設置した。川面を吹き抜ける強風を緩和し、景観・視界にも配慮した。バルコニー部分の防風柵は通常高さ1・2メートルで冬期間は同2メートルに調整できる。
5月18日は午前10時半から安全祈願祭、同11時15分から開通式を行う。一般車両の通行は午後3時を予定。新橋の開通に伴い、同日から現橋は通行止めとなる。
出羽大橋(現橋)の西側で、ほぼ完成した出羽大橋(新橋)