2008年(平成20年) 4月3日(木)付紙面より
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事前に予約を受けた人をワゴン車などのタクシーで「玄関から玄関まで」送り届ける遊佐町のデマンド交通システムが1日、スタートした。5月末まで運賃無料で実証実験を行い、6月から正式運用を開始する。
同町ではこれまで、中学校のスクールバスを使って町営バスを運行してきた。しかし、バスが走っていない集落があったり、車体が大きいため狭い道には入れないなどの理由から利用者が限られていた。
そのため町では、利用の2週間前から当日2時間前までに電話予約してもらい、新たに購入したワゴン車2台と借り上げタクシー2台の計4台で町内4つのエリアを担当、乗り合いタクシー方式で“町民の足”を確保することにした。日中の町営バスは廃止して経費を節減するとともに、今回のデマンドタクシーの導入で利便性アップを図る狙い。
この日は、JR遊佐駅と合築され同システムの予約センターなどが入った「ゆざ元町地域交流センター」で出発式が行われた。予約センターの職員がデマンドタクシーの運転手4人に花束を贈り、小野寺喜一郎町長があいさつした。その後、4台が担当エリアに出発。町産業振興課によると、この日1日の利用者は43人だった。
5月末までは無料で走らせ、運行データや利用者の意見などを収集。問題点があれば改善し、6月1日から運賃500円で正式運行する。
出発式を終え担当エリアに向かう遊佐町のデマンドタクシー
2008年(平成20年) 4月3日(木)付紙面より
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温泉の廃湯を利用して種もみを発芽させる芽出し作業が、鶴岡市湯田川の鶴岡市農協湯田川支所で始まった。
廃湯を使った芽出しは、江戸時代後期の1848(嘉永元)年に当時の湯田川村の大井多右衛門が始めたとされ、地元の由豆佐賣(ゆずさめ)神社に功績をたたえる石碑が残されている。現在は温泉街北側のコンクリート水路に催芽場を設け、廃湯を引き込んでいる。
各農家が事前に袋詰めして10日ほど水につけておいた種もみを、催芽場で32―33度のお湯に約12時間浸けた後、廃湯の上に渡した板に乗せコモをかけ、さらに12時間ほど蒸して発芽を促す。機械を利用した芽出しに比べコストが安く、発芽が均一になるなどのメリットがあるという。
作業は2日に開始。午前8時と午後1時の2回にわたり、お湯に浸す作業が進められた。同支所によると、今年も庄内一円と新潟県村上市などの農家約1000戸からはえぬきを中心にコシヒカリ、ひとめぼれなどが持ち込まれ、計200トンほどの種もみが取り扱われる。作業は今月いっぱい続けられる予定で、約25トン前後が持ち込まれる8―12日ごろにピークを迎える。20日以降は直播きの種もみを取り扱うという。
鶴岡市湯田川の催芽場には種もみを詰めた袋が次々と運ばれた