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2008年(平成20年) 4月6日(日)付紙面より

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おまたせ開店 季節限定 松の木橋のだんご屋さん

 「松の木橋のだんご屋さん」として親しまれている鶴岡市日和田町のだんご屋2軒が5日、今シーズンの営業を開始した。

 このだんご屋は、親類同士で軒を並べる齋藤甚一さん方と菅原与一郎さん方。両家とも農家で、花見シーズンの1カ月間だけだんご屋を開く。うるち米を使ったしん粉もちで、昔ながらの手作りを守りながらあんこときな粉の2種類を作っている。

 このうち齋藤さん方では午前8時すぎに開店。奥さんのはな子さん(70)を中心に、家族と手伝いがつきたてのだんごにあんこをつけたり、黒みつにつけてきな粉をまぶしたりと、手際よく仕上げていた。

 はな子さんは「毎年楽しみにしてくれている人がいる。今年も週末がもっとも忙しくなりそうだ」と話していた。だんごは1本80円。営業時間は午前8時すぎから午後6時ごろまで。営業は来月5日までの予定。

「松の木橋のだんご屋さん」が今年も営業開始=齋藤さん方
「松の木橋のだんご屋さん」が今年も営業開始=齋藤さん方


2008年(平成20年) 4月6日(日)付紙面より

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輝き取り戻し里帰り 鶴岡カトリック教会「黒い聖母マリア像」修復作業終え1年ぶり

 鶴岡市の鶴岡カトリック教会に安置されている「黒い聖母マリア像」が4日、東北芸術工科大での修復作業を終え、約1年ぶりに同教会へ里帰りした。信者たちは美しくよみがえった姿に新たな祈りをささげた。

 マリア像は1903(明治36)年、同教会の天主堂建設を計画した初代主任司祭のダリベル神父の生まれ故郷・フランス北部のデリヴランド修道院から献堂の記念に贈られたもの。

 正確な制作年は不明だが、1895(明治28)年の聖母像戴冠式で同修道院のある町を行列した像であるとの言い伝えもあり、同年にはすでに存在していたとみられる。

 カバ材による寄せ木造りの木彫彩色像で高さは155センチ。両手は表現されていない立像。右腕にキリストを抱え、マリアとキリストの顔は褐色に彩色されている。双方王冠をかぶり花と植物の模様が施されたチュニックとローブを身にまとっている。「黒い聖母像」は国内でほかに確認されておらず、希少さと学術的価値が高いとして2003年7月、鶴岡市の有形文化財に指定された。

 制作から1世紀以上が経過し、表面がはく離したり亀裂が入るなど劣化が進んだため、同教会が芸工大に修復を依頼。美術史・文化財保存修復学科の藤原徹教授(57)と同学科の学生、大学院生たちが昨年2月から修復に取り組んできた。

 作業では、像の歴史的、科学的な位置づけや劣化の状況、使用されている材料、制作技法の分析といった調査、エックス線や顕微鏡による内部構造や亀裂の確認、処置方法の決定など、実際に修復に取り掛かるまで7カ月余りを要した。

 本体の両サイドに入っていた亀裂は注射器で接着剤を注入して補強、汚れ落としや色がはげ落ちた部分を彩色し、欠落していた十字架や宝石を取り付けるなどした。変形していた金属製の王冠は、形を整えて金泥で塗り直し宝石を付けた。

 また、藤原教授によると、これまで同教会のマリア像は、デリヴランド修道院の黒い聖母マリア像の複製と伝えられてきたが、修復過程の調査でオリジナルと分かった。

 修復を終え、藤原教授は「ほっとしている。故意的なものではなく、100年間を経た美しさを残しつつ、清潔感を取り戻すことに心掛けて修復した」と話した。

 マリア像は4日午後、同教会に到着。梱包(こんぽう)が解かれてマリア像が姿を現すと、待ち受けた信者たちから歓声と拍手が起こった。ウィリアム・ドネガン神父(67)や信者たちによる「マリアさまのこころ」などの賛美歌が合唱される中、同教会聖堂の左側祭壇に安置された。

 ドネガン神父は、美しくよみがえったマリア像を見上げ、「こんなに美しくなるとは思わなかった。最高にうれしく感無量。藤原先生や学生たちに心からありがとうと言いたい。これからも大切にしていきたい」と話した。また、信者となって50年以上という市内の男性(80)は「後ろ姿を初めて見たがとても優しい姿だった。美しく輝きを取り戻されてうれしい」と笑顔で話していた。

 同教会では27日に修復記念式を予定している。

修復作業を終え、鶴岡カトリック教会に帰ってきた黒い聖母マリア像
修復作業を終え、鶴岡カトリック教会に帰ってきた黒い聖母マリア像



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