2008年(平成20年) 4月8日(火)付紙面より
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庄内地方の砂丘地で、隠れた春の山菜として注目されつつあるアマドコロが旬を迎えている。
アマドコロはユリ科の多年草。庄内では4月中旬から末にかけて、スイセンに似た若芽が顔を出す。羽が開いてしまう前に根元から切り落とし、茎はゆでて、若芽は天ぷらなどにして食べる。
国内の山林や丘陵地に自生し、庄内地方では酒田市の赤川河口以北から遊佐町にかけての砂丘地に群生している。茎はアスパラに近い食感。
近年は産直施設にも並ぶようになり、地元での知名度も上がってきており、注目する料理店も出てきた。山菜として利用されるほか、乾燥させて粉末にし滋養強壮、老化防止の薬草としても使われている。
酒田市浜中から十里塚の砂丘地では、地元のほか内陸地方や秋田県から多くの人が採取に訪れる。7日午前中、鶴岡市から訪れたという男性は「友人の山林でシーズン中は週1回は採りに来る。ちょっと苦い味がいい。まだ細く14、15日ぐらいが一番良さそう」と話し、地面から10センチほど伸びたアマドコロを手で摘み取っていた。
隠れた「春の味」アマドコロが顔を出し、山菜ファンが摘みに訪れた
2008年(平成20年) 4月8日(火)付紙面より
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庄内地方は7日、春めいたうららかな天候に恵まれ、鶴岡市の由良海岸では小舟に乗って磯見漁にいそしむ漁業者の姿が見られた=写真。
磯見漁は小舟を一人で操り、箱メガネで海底をのぞきながら長い竿でアワビやサザエなどの貝類、ワカメやアオサなどの海藻類を採る漁法で、庄内浜では波が穏やかになる春先ごろから本格化する。
この日の午前中、由良海岸では漁業者たちが穏やかな波に揺られながら、舟から身を乗り出して箱メガネをのぞきこみ、先端にかぎ状の金具が付いた長い竿を巧みに操ってサザエやナマコなどを採っていた。
磯見漁をしていた近くの男性(74)は「今日はアオサ採りをしている人が多いようだ。波がまったくないよりも少しあった方が海藻は採りやすいのだが」と話していた。