2008年(平成20年) 5月11日(日)付紙面より
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酒田市の市道に街路樹として植えられているライラックの花が満開になり、辺りに甘い香りを振りまいている。
ライラックはモクセイ科の落葉低木。原産地はヨーロッパ南東部で、日本には明治中期に渡来した。春に紫や白の小さい花を塊のようにつける。香りがよく香水の原料にもなる。
酒田では、市道下安町一番町線の浜田小グラウンド前から大通りとの交差点まで約500メートルの両側に計60本余りと、県道吹浦酒田線の新井田川から本町交差点まで約400?の両側に計約30本が植えられており例年、この時期に満開になる。
青空が広がった9日、浜田小前の通りでは同校の児童が、ライラックの甘い香りに包まれながら家路についていた。
満開のライラックに見守られながら下校=酒田市相生町一丁目
2008年(平成20年) 5月11日(日)付紙面より
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鶴岡地区物産協同組合(本間三雄理事長)は、鶴岡市馬場町の「物産大店でがんす」を会場とした初めての試みとして、鶴岡の伝統民工芸品「絵ろうそく」と「御殿まり」の製作体験教室を今月からスタートする。10月まで毎月各1回開催し、市民や観光客に魅力を広くPRし、観光誘客や後継者育成などに結び付けていく。
絵ろうそくは、「花紋燭(かもんしょく)」とも呼ばれ、御所車や花模様などの絵柄を顔料でろうそくに描く。庄内藩主が江戸幕府に献上し、徳川家第11代将軍・家斉から日本一と称された。御殿まりは、庄内藩の奥女中たちが生活の楽しみとして作ったのが始まりとされる。色とりどりの糸で一針一針刺しゅうされた美しい模様が特徴。
これまでも体験教室は、絵ろうそくが富樫ろうそく店(山王町)、御殿まりは上野御殿まり教室(本町一丁目)と木村人形店(矢馳)で、それぞれ独自に開催されてきた。
でがんすでの開催は、もっと広く市民や観光客から製作を楽しんでもらい、体験した人たちが興味を持つことで後継者育成につなげる取り組みの一つとして企画した。また、観光施設でこうした企画を展開して人気を得ている他県の観光地があることから、でがんすの表玄関脇の道路に面した一角にスペースを設けて開催することで、鶴岡伝統の民工芸品PRや観光誘客も期待されている。
絵ろうそく体験は、長さ約15センチの白いろうそくに花などを絵付けするもの。所要時間は1時間程度。御殿まり製作は、直径4.5センチと7.5センチのまりに刺しゅう糸で模様を刺し込む。時間は1時間から2時間程度。指導は富樫ろうそく店、上野御殿まり教室、木村人形店が担当する。
でがんすの担当者は「市民には伝統の民工芸品の素晴らしさをあらためて実感する機会にしてもらいたい。観光客は鶴岡での思い出づくりになれば。市民をはじめ観光客がでがんすを訪れ、気軽に体験してもらいたい」と話している。
開催日は、絵ろうそくが今月17日を皮切りに10月18日まで毎月第3土曜日、御殿まりは翌日曜日とし今月18日から10月19日まで。受付時間は開催日の正午から午後4時。直接でがんすに申し込む。体験料は絵ろうそくが500円と1000円、御殿まりは直径4・5?の簡単コースが1500円、同7・5?のこだわりコースが3000円。
問い合わせは物産大店でがんす=電0235(26)2030=へ。
鶴岡伝統の「絵ろうそく」(左)と「御殿まり」