2008年(平成20年) 5月18日(日)付紙面より
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春の草花やブナの若葉を眺めながら古道を歩く「春の六十里越街道トレッキング」が17日、鶴岡市朝日地域の同街道で行われた。
出羽商工会、鶴岡市あさひむら観光協会主催の本年度トレッキング第1弾。街道の歴史や自然に触れながら、春の古道を楽しむもの。
今回は鶴岡、酒田の両市を中心に、約30人が参加。街道の観光や自然保護に取り組むアルゴディア研究会、街道応援サポーターアルゴディア苦楽歩のメンバーなども同行した。
一行は午前9時前に市朝日スポーツセンターからマイクロバスで松根地区まで移動。弘法大師が休息した場所と伝えられる「弘法の渡し」を見学した後、同地区の八幡神社前からトレッキングを開始した。
すぐに山道に入り、道先を案内する「追分石」などを見学しながら十王峠を目指し、イタヤ清水を経て大網地区の注連寺で昼食を取った。その後は大日坊から塞ノ神峠、柳清水などを通り、ゴールの田麦俣地区に向かった。
この日は、すっきりと晴れ渡ったトレッキング日和となった。参加者たちは各ポイントで山船頭人の小野寺良寛さんやアルゴディア研究会メンバーの説明を受け、出羽の古道の歴史などを学んでいた。
出羽商工会とあさひむら観光協会では、今年も降雪前の11月まで、季節ごとの各種イベントを織り交ぜた数多くのトレッキングを企画している。
今年も六十里越街道トレッキングがスタート。新緑の中、歩みを進めた
2008年(平成20年) 5月18日(日)付紙面より
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酒田市消防団(小野健一団長)のはしご乗り隊(小山智靖隊長、隊員約50人)に、初めて女性消防団員2人が乗り手として参加し、25日に酒田北港緑地多目的広場で開かれる春季消防演習でのお披露目に向け、厳しい練習を重ねている。
この2人は、同市新堀、会社員、田中ゆかりさん(31)と、同市北千日町、団体職員、渡部由佳さん(37)。ともに昨年5月に旧酒田市酒田消防団本部(現市消防団本部)内に結成された女性消防団(団員24人)のメンバーだ。
2人は、「市民が消防団への関心を高めるきっかけになれば」(小野団長)という団側の参加呼びかけに応じ、自ら乗り手を志願。先月初旬から週1、2回、男性隊員たちの指導で練習に励んでいる。
最初は器具で固定した高さ約3メートルのはしごに乗って慣れ、今月13日からは男性隊員たちがロープや鳶口で引っ張って立てる高さ約6メートルのはしごに乗り、本格的な練習に入った。
16日夜、上田コミュニティ防災センター体育館で行われた練習で、2人は新調した桜色の半纏(てん)、地下足袋という粋な格好で練習に参加。きびきびとした動きではしごに登り、「よしっ」「よしっ」と威勢の良い掛け声を発しながら、はしごの先に座る「火の見」、仰向けになって足の付け根だけで支える「肝(きも)返り」などを次々に披露した。
バスケットボールなど運動好きという田中さんは「出初式で見てかっこいいと思っていた。夫も消防団員なので、抵抗感はなかった。高い所はまったく平気で、とても楽しい。びしっと技が決まると気持ちいい」と話す。
一方、はしご乗りは見たこともなかったという渡部さんは「他人がやっていないことをやってみたかった。最初は怖かったが、技がうまくできるようにと集中しているうち、怖くなくなった。本番で成功できるように頑張る」と抱負を語った。
本番の春季消防演習は25日午後1時から。先月1日に旧4市町の消防団が完全統合してからは初の演習で、総勢約1300人の団員が参加する。田中さんと渡部さんは、男性の乗り手である渡部学さん(28)=広野、会社員=、仲川徳和さん(29)=大豊田、同=の2人と交代ではしごに乗り、それぞれ6種の演目を披露する予定。
高さ約6メートルのはしご上で演技を披露する女性消防団員