2008年(平成20年) 5月3日(土)付紙面より
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遊佐町の吹浦漁港でカワウ、ウミウとみられる野鳥9羽の死骸(がい)が発見された件で、県庄内総合支庁は2日午前、同漁港の出入り口2カ所に注意を呼び掛ける立て看板を設置した。一方、県危機管理室によると、1日に回収され、県中央家畜保健衛生所(山形市)に搬入された野鳥2羽は腐敗が激しいため簡易検査に適さないことが分かり、すぐにウイルス分離培養検査を行うことにした。培養状況によるが、結果判明までは1週間ほど要するという。
同室によると、秋田県の十和田湖でハクチョウの死骸から鳥インフルエンザが検出されたことを受け、県内の野鳥飛来地を調査した結果、同漁港内で先月30、今月1の両日、カワウ、ウミウとみられる野鳥計9羽の死骸が見つかった。30日に回収された2羽のうち1羽、翌1日の7羽のうち2羽を同衛生所に搬入。鳥インフルエンザ感染の有無について簡易・培養検査をしている。
県庄内総合支庁は今回、安全が確認されるまでの措置として立て看板を設置した。看板は縦約60センチ、横約90センチの大きさ。▽一般の方はむやみに港内に立ち入らない▽死亡した野鳥、野鳥のふんには絶対に触れない▽野鳥のふんを踏んだときは靴底を洗う―など記載した上で、「死亡した野鳥を発見した場合は同総合支庁水産課、環境課に連絡を」と呼び掛けている。
この日は同総合支庁職員計4人が訪れ、同漁港の南側と東側の計2カ所に立て看板を設置した。野鳥の死骸を発見した場合は、県庄内総合支庁水産課=電0234(24)6161=か、同環境課=電0235(66)2111=へ。
野鳥の死骸が見つかったことを受け、立て看板を設置
2008年(平成20年) 5月3日(土)付紙面より
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庄内地方は2日、高気圧に覆われ、強い日差しが照りつける夏日となった。
酒田測候所によると、この日は日本海上空をゆるやかな高気圧が覆い、最高気温は午後1時現在で26・1度と平年より8・6度高く、今年の最高気温を記録した。この晴天は5日ごろまで続くという。
鶴岡市内では、気温の上昇とともに、半袖姿の人や日傘で強い日差しを避ける女性の姿が多かった。鶴岡公園の疎林広場にある水場には、涼を求めて親子連れなどが訪れ、気持ち良さそうに水とたわむれ、遊ぶ姿が見られた。
強い日差しの下、疎林広場の水場で水とたわむれる親子
2008年(平成20年) 5月3日(土)付紙面より
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酒田市松山地域の「武者行列」(市指定無形民俗文化財)が1日、同地域中心部で繰り広げられた。武具・甲冑(かっちゅう)姿の武者たちが堂々の行進を披露した。
武者行列は、庄内松山藩初代藩主・酒井忠恒公(1639―75年)をまつる中山神社の春の例祭で毎年行われる。忠恒公のみこしが町内を巡る際、警護の藩士が練り歩いたのが起源とされ、江戸時代中期の宝暦年間(1751―63年)から250年余にわたり続いているといわれる。
城下町・松山の歴史を現代に伝えるものとして、1986年に旧松山町が無形民俗文化財に指定した。今年の行列には、同神社の氏子や武者行列保存会のメンバー、松山中の生徒ら計約120人が参加した。
一行は午後1時ごろに同神社前を出発。「ドン、ドン」という太鼓の音に合わせ、かみしも姿の武者を先頭に、鉄砲組や弓組、足軽組、騎乗した行列奉行、侍大将らのよろい武者が歴史公園や仲町など中心部約4キロを3時間ほどかけて練り歩いた。
このうち歴史公園では、一行が松山城大手門(県指定文化財)をバックにした姿が特に“絵”になることから大勢の見物客やアマチュア写真家が待ち構え、カメラのシャッターを切ったり、声援を送るなど迫力ある歴史絵巻を堪能していた。
堂々の行進を披露した武者行列