2009年(平成21年) 3月12日(木)付紙面より
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鶴岡市本町三丁目の荘内教会保育園(矢澤俊彦園長、園児72人)の園児たちの水彩、クレヨン画を集めた絵画展「聴いてみよう、ピカソも驚く子どもの表現」が、鶴岡アートフォーラムを会場に開かれている。
園児たちから思いのままに絵を描いてもらい、表現力や感性を高める同園の取り組みを市民に広く見てもらおうと、今回初めて絵画展を企画した。
ゼロ歳児から6歳までの作品約250点を展示。2歳半ごろまでの幼児が描く線や丸だけのなぐり描きも「外界に働き掛けて変化させる喜び。精神的な解放」ととらえ、1つの作品として飾った。
また、「なぐり書き」と3歳児以上の絵を並べて飾ることで、幼児の創造力や感性が次第に発達し、人物や植物などの描く対象の特徴をとらえて絵が「形」になっていく様子を観賞する人に分かりやすく伝えている。このほか同園と交流する北インドの子供たちが描いたクレヨン画なども飾られた。展示は15日まで。
「幼児の精神的解放」ととらえたなぐり書きと、創造力が発達した 3 歳児以降の絵画が並んでいる
2009年(平成21年) 3月12日(木)付紙面より
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鶴岡市の致道博物館(酒井忠久館長)の「民具の蔵」に、「北前船と庄内」の展示コーナーが設けられ10日、同館でオープニングセレモニーが行われた。庄内に繁栄をもたらした北前船の文化を資料で紹介するコーナーで、関係者がテープカットし開設を祝った。
やまがた出羽の国「庄内」地域活性化コンソーシアム(代表・新田嘉一北前船庄内社長)が、経済産業省の広域・総合観光集客サービス支援事業の採択を受け、その一環で整備。同館の協力で「民具の蔵」の一部を改修し、照明設備を増設するなどして展示スペースを確保。これまでも展示してきた弁財船と呼ばれた北前船の模型をはじめ北前船関連の資料のレイアウトを変えるなどして、より見やすくした。
メーンは、同市加茂の春日神社から昭和40年代に寄贈された北前船の模型(長さ約3・5メートル、幅約1メートル)。同神社に江戸時代末期に奉納されたもので、大きさは400石積船の6分の1程度。このほか、長さ約2メートルの「四爪錨(よつめいかり)」、航海の安全を祈って奉納された「船絵馬」、紙製の「出船手形」、木製の「船鑑札」や水夫宿の看板、竹製の望遠鏡、和磁石、船箪笥(だんす)、酒田市の日和山公園にある方角石といった航海に関する写真パネルなど約30点を解説文付きで展示。
民具の蔵前で行われたセレモニーには新田代表や同館の酒井館長、コンソーシアム、北前船庄内、鶴岡市教委などの関係者約30人が出席。はじめに新田代表が「北前船は多くの文化・芸術を伝え、さまざまな経済活動を興し、庄内に多大な富と繁栄をもたらした。このコーナーはそうした歴史を紹介する新たな観光スポットであり、庄内地域に現代の北前船をよみがえらせるシンボルになることを願う」。続いて、酒井館長が「庄内の文化を培った北前船の資料を展示できることはありがたい」、鶴岡市芸術文化協会の山崎誠助会長が「北前船は文化や経済の発展の大きな力となった。それを資料で再び見ることができるのは鶴岡、庄内にとって喜ばしい」とそれぞれあいさつした。
この後、新田代表や酒井館長ら4人がテープカットし、展示コーナーのオープンを祝った。また、酒井館長の案内で出席者が展示コーナーを見学し、繁栄の歴史に触れた。
展示コーナー「北前船と庄内」の開設を祝い関係者がテープカット