2009年(平成21年) 3月29日(日)付紙面より
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鶴岡市の庄内農業高校(近江正人校長)で28、29の両日、生徒たちが栽培したランの花を展示する「庄農らん展」が開かれている。
同校では、植物の培養、栽培に取り組んでいる園芸科学科の学習内容を多くの人に知ってもらおうと2000年から毎年、鶴岡市蘭を楽しむ会と合同で展示会を開いている。今回は同科3年生が30点、同会が87点の合わせて117点を出品した。
会場にはカトレア、シンビジウム、コチョウランを中心に、リカステ、デンドロデュウムなど多彩な花々が並べられた。生徒たちが丹精込めて育て色鮮やかに花を咲かせた作品の数々を、訪れた人たちは一点一点じっくり眺めていた。リースや古代米を使ったフラワーディスプレーも展示したほか、同校で生産したサンチュや小松菜、米、乳酸飲料「ニューピス」なども販売している。
色鮮やかな花々が並べられた「庄農らん展」
2009年(平成21年) 3月29日(日)付紙面より
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城下町鶴岡の中で町人文化が栄えた一日市町、七日町、上肴町の旧町(現在の本町二丁目、三丁目)に着目し、歴史的建造物や各町にまつわる物語などの特徴を紹介した「まちあるきマップ」が発行された。独特の風情が今も残る旧町の今の姿を伝えている。
市民や学識経験者、市で構成する、つるおか「美しい都市」プロジェクト実行委員会(会長・佐藤滋早稲田大理工学部教授)が、国の地方の元気再生事業に採択された「つるおか森のキャンパス元気プロジェクト」の一環で企画し、発行した。題名は「古地図で歩く城下町鶴岡 町人まち」。
編集テーマを「物語で紡ぐまちの記憶」に設定し、江戸時代の古地図に今の地図をイラストで重ね合わせ、町割がほとんど変わっていない状況を解説。一日市町を「呉服まち大店の名残」、七日町を「江戸時代の旅篭まち、大正の料亭文化と小路」、上肴町を「交通・交易の要所、武家と町人が交わる肴まち」など町の特徴を紹介している。
また、江戸時代から続く老舗の荒物屋「森茂八商店」、明治末期の建物の「鶴岡ホテル」、木造3階建ての元料亭「三浦屋」、築後300年と伝えられる「鯉川酒造」、明治期に建てられた料亭「新茶屋」など、各旧町の特徴と名残を示す歴史的建造物の写真を載せ、由来とともに紹介。旧二百人町(本町二丁目)出身でフリーライターとして活躍する荻原和歌さんが「記憶の扉」と題して、旧3町について書いたエッセーも掲載している。
実行委は「城下町にあって町人まちとして栄えた地域の記憶をたどって町歩きを楽しんでもらい、これからのまちづくりを考えるきっかけになれば」と話している。
横長のマップを蛇腹折りにした縦26センチ、横12センチのサイズ。3000部発行し、市内の観光施設などで無料配布する。問い合わせは、市都市計画課=電0235(25)2111、内線493=へ。
「町人まち」の風情が残る旧3町の特徴を伝えるマップ