2010年(平成22年) 3月30日(火)付紙面より
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庄内沖で採捕される低利用魚の認知度アップを目的にした試食会が28日、酒田市のコープなかのくち店で開かれた。同市の鵜渡幸総料理長で庄内浜文化伝道師を務める須田剛史さんが調理した低利用魚「ノロゲンゲ」のてんぷらが来店客に振る舞われた。
見た目が悪いなどの理由で敬遠されていた低利用魚のおいしさをより多くの人に感じてもらい、利用度の向上や消費拡大につなげようと、県庄内総合支庁水産課が、須田総料理長、コープなかのくち店を運営する生活協同組合共立社(本部・鶴岡市)の協力で企画した。
須田総料理長によると、鵜渡幸では今年2月から、来店客にノロゲンゲのてんぷらを無料で提供しており、好評を得ている。「ノロゲンゲは見た目よりも扱いやすく、食べやすい魚。その上、おいしい」(須田総料理長)という。
この日は夕方の買い物のピークに合わせ、須田総料理長が鮮魚コーナーで2枚に開く実演を披露しながらてんぷらを調理。来店客は「どんな魚なもんだ?」と担当者に聞いた後で口に運び、「うめもんだの」などと話していた。
会場ではてんぷらと吸い物のレシピを配布。須田総料理長は「この魚がいずれ酒田の名物になれば」、同課で振興普及を担当する遠藤浩幸主査は「ノロゲンゲのほかにも低利用魚はかなりある。これらも含めPRしていきたい」とそれぞれ話していた。
2010年(平成22年) 3月30日(火)付紙面より
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「きものまつり」が28日、鶴岡市羽黒町松ケ岡のギャラリーまつで開かれ、きものショーや地元の高校生による呈茶などで着物ファンの女性たちが楽しんだ。
5年ほど前から同ギャラリーで展示会を開くなど交流がある京都市の丹後ちりめん業者などでつくる「丹後こでまりの会」(代表・絹工房「やさか工芸」)が企画。地元の着付け教室「阿部せつ子きもの学院」の協力によるきものショー、装丁家の林佳恵さんのコーディネート術紹介、お茶会などが繰り広げられた。
まだ肌寒いものの、雨などが降らないお出掛け日和となった。着物の来場者に特典を付けたため、女性を中心に100人近い来場者のうち半数以上が着物姿で訪れ、会場は華やかな雰囲気。きものショーでは、10歳の女の子からミセスまで5人が振り袖や訪問着、小紋などを鏡を見ずに一人で着る自装を披露した。また、鶴岡東高の女子生徒たちがモデルとなってキキョウやチューリップ、スイセンなど花の形に帯を結んだ花結びを紹介するなどし、観客を楽しませた。
一方、お茶席は鶴岡東高茶道部のメンバーが丹後のあでやかな振り袖を着てお手前を披露。初々しい所作で薄茶を振る舞った。