2010年(平成22年) 10月6日(水)付紙面より
ツイート
石段の彫り物を全部見つけられるかな―。羽黒町観光協会は、ひょうたんや杯など羽黒山の石段に彫られた彫り物をイラストで紹介した観光マップ「羽黒さんさん参詣絵図―☆と石に願いを―」を発行した。33個見つけると願い事がかなうとされる言い伝えにちなみ、彫り物一覧のイラストなどをヒントに彫り物探しをしながら歩けるなど遊び心満載。同観光協会では「訪れた人が楽しみながら石段散策できるツールになれば」と話している。
ミシュランのグリーンガイドジャポンで羽黒山杉並木が3つ星を得たことやパワースポットブームなどを背景に、近年、羽黒山の石段を歩く人が増えている。こうしたことを受け、出羽三山の歴史や文化を情報発信するとともに、受け入れ態勢の整備につなげようと同観光協会が企画した。
発行された参詣絵図は、A3判を8つ折りに折り畳んだもの。イラストも文字も手描きの優しいタッチで、折り畳んで表紙となる部分には羽黒山の開祖・蜂子皇子を導いたとされる3本足のカラスの故事にちなんだイラストを配した。表紙を開いた表面には、出羽三山の一つである羽黒山の説明をはじめ、石段を彫らせた別当・天宥の人物像や願い事がかなうとされる33の数字のいわれ、杯やとっくりなど彫り物の図柄を一覧で紹介。
折り畳みを開いた裏面には、見開きで石段全体を描いた絵図を掲載。絵図の一部はクイズの応募用紙にもなっていて、実際に歩いて見つけた彫り物の形と、表面の彫り物一覧の中から一致する形を探して番号を記入し、切り取って山頂の出羽三山神社参集殿か市いでは文化記念館の2カ所に設けた応募箱に投函(とうかん)すると、後日、正解者の中から宿坊のペア宿泊券や羽黒地域の地酒、食事券などが当たる抽選会に参加できる。
1万部発行。無料で、羽黒地域をはじめ市内の各観光施設などに配置。同観光協会では「これから羽黒山のブナも紅葉を始め、いい季節となる。地元の方も石段のいわれなどをあらためて認識しながら、散策を楽しんでほしい」と話している。問い合わせは同観光協会=電0235(62)4727=へ。