2010年(平成22年) 12月17日(金)付紙面より
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鶴岡市藤沢の八幡神社(石原純一宮司)で15日、もちまき行事の「年結祭」が行われ、参列者に約135キロのもちがまかれた。
1年間の農耕儀礼を締めくくる祭りで、江戸時代から続くとされる。貧富の差が大きかった時代、年越し前に裕福な地主などが神社に奉納したもちを地域で分け合ったという言い伝えをもとに、現在も地域の助け合いの精神を受け継ぐ祭りとして続いている。
拝殿には普段、男性しか入れないしきたりがあるがこの日は特別で、多くの女性や子供たちなど100人以上が参列。拝殿の広さは40畳程度で身動きがとれないほどの混雑となった。
同神社敬神婦人会による大黒舞奉納と神事の後、「ドン、ドン」という太鼓の合図で石原宮司や神社総代らが豪快に紅白のもちをまいた。参列者は次々と頭上に降ってくるもちやあめ玉に歓声を上げながら、両手やビニール袋で受け止めたり、足元に散らばったもちを奪い合うように拾い集めたりと、年の瀬の恒例行事を思う存分楽しんでいた。