2010年(平成22年) 12月17日(金)付紙面より
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鶴岡地区の高校2年生を対象にした職業観醸成セミナーが15、16の2日間、鶴岡市の東京第一ホテル鶴岡で開かれ、将来の生活のシミュレーションなどを通じて、正社員とフリーターの違いなどを学びながら、働くことの意義などを考えた。
鶴岡地区雇用対策協議会(会長・早坂剛鶴岡商工会議所会頭)が、主に就職希望者を対象に毎年、この時期に開催している。今回は2日間にわたり、鶴岡工業、鶴岡中央、庄内農業、加茂水産、山添、羽黒、鶴岡東の計7高校の生徒約540人が受講した。
16日の午前中は鶴岡工業、羽黒両高校の約200人が受講。就業支援サービスを行っているHRP(東京都)のキャリアカウンセラー、新井宏志さんらの指導を受けた。
生徒たちは、一人暮らしにかかる経費(家賃、水道・光熱費、食費など)を予想して相場と比較した後、職業が「正社員」「派遣」「フリーター」、月収が「15万円」「30万円」などと書かれたカードをもらい、それぞれ将来の生活をシミュレーション。「遊ぶ時間は多いが、給料が少なくて不満」など感想を述べ合った。
新井さんは「車を買いたくても、フリーターや派遣は収入が安定せず、ローンを組めないこともある。30、40代では正社員との収入格差は2倍以上」と、就業形態の違いを待遇や社会的な信用面で解説。「フリーターが駄目なわけではないが、そのリスクを知らず、目的や生活設計もないままになるのは問題」と安易にフリーターになることに注意を促した。