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2010年(平成22年) 4月18日(日)付紙面より

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鶴岡の工房が初綴織展 遠藤虚籟作品も紹介

 絹を丹念につめ先でかき寄せて図柄を織る綴(つづれ)織に取り組む鶴岡市丸岡の工房「つるおか綴れ 虚籟庵」(長南光代表)の「虚籟・秋野の心を紡ぐ つるおかの綴織展」が17日から、鶴岡市の旧風間家住宅「丙申堂」と風間家旧別邸「無量光苑釈迦堂」の2会場で始まった。メンバーが制作した綴織の帯や小物などをはじめ、同市出身の美術工芸家・遠藤虚籟(きょらい、本名・順治=1890―1963年)の作品なども展示している。

 虚籟庵は、綴織の第一人者で、戦争犠牲者の供養と世界平和を願い、戦中から戦後にかけて無量光苑釈迦堂や丸岡の天澤寺で曼荼羅(まんだら)制作を進めた虚籟の生き方に共感した女性たちが、綴織の技術を受け継ごうと約20年前に立ち上げたグループが前身。京都の織元の指導を受けながら技術を磨き、昨年3月に4人で天澤寺境内に工房を作り、制作活動を行っている。

 展示会は虚籟の精神と綴織の良さを知ってもらおうと初めて開いた。このうち、丙申堂では奈良・薬師寺の聖観音像(国宝)を綴織で表現した畳半分ほどの大作や、水花、桜の花びらなどをデザインした名古屋帯、スカーフ、タペストリーなどメンバーが下絵から手掛けた作品を紹介。さらに、1932年の帝展に入選した綴錦壁掛「水辺」(致道博物館所蔵)など虚籟の貴重な作品6点と、虚籟に師事し制作活動を支えた和田秋野さん(千葉県館山市)の綴錦壁掛「花籠」など3点も特別展示している。

 一方、釈迦堂では懐紙入れやペンケース、名刺入れといった小物類、虚籟と鶴岡のつながりを紹介するパネルを展示している。長南代表は「綴織の素晴らしさを一人でも多くの人に見てもらえれば」と話している。

 18日午後1時半からは丙申堂で、和田秋野さんの甥で虚籟研究者の和田修二名古屋女子大教授が「世界平和と日本人の真情」と題して講演する。展示は25日まで。

虚籟庵メンバーが制作した帯など綴織作品を紹介している
虚籟庵メンバーが制作した帯など綴織作品を紹介している


2010年(平成22年) 4月18日(日)付紙面より

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“侍ワールド”再び幕開け 庄内映画村オープンセット

 鶴岡市川代の庄内映画村オープンセットが17日、今シーズンの営業を開始した。雪が降り積もるあいにくの天候となったが、オープンを待ちかねた映画ファンらが見物に訪れた。

 同オープンセットは昨年9月にオープン。冬期間は雪に覆われるため、11月末から閉鎖していた。管理・運営する庄内映画村によると、昨年は約3カ月間の営業で、当初見込みの2万人を上回る約3万8500人が訪れた。今シーズンは4月から11月までの営業期間に15万人の入場者を見込んでいる。

 初日は、前日から降り続いた雪の影響で、場内は真っ白に染まった。入り口では、江戸時代の瓦版売りや町娘に扮(ふん)したスタッフたちが出迎え、来場者たちにお汁粉などを振る舞った。来場者たちは、施設内の周遊バスに乗車し、今秋公開予定の映画「十三人の刺客」が撮影された「宿場町エリア」や来月29日から公開される「座頭市―THE LAST―」が撮影された「漁村・農村エリア」などを見物。映画の世界に引き込まれたかのようにセット一つ一つにじっくり見入っていた。

 仙台市泉区から会社の同僚4人と訪れた加茂雪乃さん(23)は「藤沢周平さんの『蝉しぐれ』が大好きで、今日は来ることを楽しみにしていた。すごく雪が降っていてびっくりした」と話していた。

侍姿の案内ガイドから説明を受けながら、映画のシーンに登場するセットを見物する観光客
侍姿の案内ガイドから説明を受けながら、映画のシーンに登場するセットを見物する観光客



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