文字サイズ変更



  • プリント用表示
  • 通常画面表示

荘内日報ニュース


日付の新しい記事へページを移動する日付の古い記事へ
  • ニューストップ
  • 最新記事
  • 戻る

2011年(平成23年) 1月1日(土)付紙面より

ツイート

庄内浜の魚 内陸で消費拡大推進

庄内浜の魚 内陸で消費拡大推進

協力店でキャンペーン展開

 庄内浜の魚を内陸地方で消費拡大しようという取り組みが活発になっている。山形市内の市場での吉村美栄子知事による初めて庄内浜の魚のトップセールス、県漁協の産直カー「海丸」が山形市内などで庄内産の鮮魚を販売するなど“攻勢”を強めている。
 県が進める農林水産業の産出額拡大の取り組みで、水産業の産出額の増加には内陸への流通量を拡大し、庄内浜の鮮魚を“地元産”として認知してもらうことで、消費拡大、魚食文化の普及、県産水産物の地産地消につなげることが重要となっている。一方、内陸の市場に入る鮮魚は、宮城県など太平洋からの流通が大半を占めており、庄内浜の鮮魚は馴染みが薄いということがネックになっている。
 そうした中、昨年11月の地産地消ウイークでは、「おいしい山形旬の魚フェア」の統一テーマの下、おいしい山形推進機構や県漁協、県水産物卸売協会が実行委員会を組織し、内陸地方のスーパーなど協力店で「庄内浜の魚」消費拡大キャンペーンを展開した。
 期間中は、山形や尾花沢、東根、南陽、長井各市のスーパー7社計19店舗で“庄内浜の魚の日”を1?2日設定し、アマエビをはじめハタハタ、サケ、クチボソガレイ、サワラなど旬の鮮魚、イカめしなどの加工品を販売した。また、各社1店舗以上で試食会も実施された。
 キャンペーン開始に先立って山形市公設地方卸売市場で行われたトップセールスでは、前日に水揚げされたばかりのアマエビやタイ、アンコウ、サケ、イナダ、ハタハタ、ノドグロ、ワタリガニなど約3トンの鮮魚が並んだ。吉村知事、県漁協の五十嵐安哉組合長、県水産物卸売協会の中村昂三郎会長が陣頭に立って庄内浜の魚をPRした。
 吉村知事は記者会見でキャンペーンの前に「ほのぼのトークで、県漁協婦人部の方から庄内浜の魚をアピールしてほしいと強く要望された。アマエビのみそ汁を食べた時は本当においしく、庄内浜の魚のセールスに力を入れ、内陸の人たちにぜひ味わってもらいたい」と力を込めた。トップセールスでも「新鮮でおいしい庄内浜の魚を内陸の消費者にどんどん紹介してほしい」と、競りに参加した仲卸業者などに売り込んだ。
 一方、庄内側からの売り込みも積極的に行われている。昨年7月には県農林水産部と共同企画で、県漁協の産直カー「海丸」が山形県庁前広場に出向き、庄内浜で水揚げされた鮮魚を販売した。それ以前にも山形市内では5月末から11月初旬の毎月第1、4土曜日にJR山形駅西口で開催している「駅西 旬の朝市」に出店しているほか、米沢市や寒河江市でのイベントに参加するなど、庄内浜の魚をアピールする先頭に立っている
 県庁での販売は、午後4時から約2時間の販売だったが、勤務時間が終わった午後5時半ごろには県庁職員が大勢詰めかけ、次々と買い求めていた。
 ヒラメを箱ごと購入した男性職員は「庄内の魚は新鮮で特に白身がうまい。山形市内では販売しているところが少ないので、もっと来てほしい」と話し、女性職員の中には漁協職員から調理法などを聞きながらウマヅラハギやコダイなどを買い求める姿もあった。
 「海丸」を運営している県漁協販売企画課専任推進役の佐藤剛さんは「内陸の魚文化はこれまで三陸だったが、庄内浜の魚も食べるとうまいとファンになってくれる。こうしたイベントを通じ一番近くて新鮮な庄内浜の魚のおいしさを広めていきたい」と意気込む。
 庄内浜で水揚げされる魚は種類は多いものの、一つの魚種の量が少ないのが課題となっているが、消費者の多くは鮮度とともに、庄内産だからこそ味わえるという“新鮮さ”も求めている。
 県農林水産部は来年度予算の要求で、新規事業としてハタハタやスルメイカなどの加工品開発や販路拡大の取り組みを支援する水産物加工・流通・販売プロジェクトを盛り込み、ソフト面での支援も充実させる。官民一体となった取り組みをきっかけに、全県での消費拡大につなげることが求められている。

画像(JPEG)



日付の新しい記事へページを移動する日付の古い記事へ

記事の検索

■ 発行月による検索
年  月 

※年・月を指定し移動ボタンをクリックしてください。
※2005年4月分より検索可能です。

 
■ キーワードによる検索
   

※お探しのキーワードを入力し「検索」ボタンをクリックしてください。
※複数のキーワードを指定する場合は半角スペースを空けてください。

  • ニューストップ
  • 最新記事
  • 戻る
ページの先頭へ

Loading news. please wait...

株式会社 荘内日報社   本社:〒997-0035 山形県鶴岡市馬場町8-29  (私書箱専用〒997-8691) TEL 0235-22-1480
System construction by S-Field