2011年(平成23年) 6月4日(土)付紙面より
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2013年4月のオープンを目指す日本海総合病院酒田医療センターの増改修工事安全祈願祭が2日、酒田市千石町二丁目の現地で行われた。完成後は療養病床(70床)と回復期リハビリテーション病床(44床)の病院として、急性期の患者を扱う日本海総合病院と連携・役割分担しながら地域医療を担う。
同センターは、主に急性期病院での治療が終わったものの、家に戻ったり施設入所が難しい患者に入院してもらう医療療養型病床の病院。病状が安定していて投薬、注射、検査などが少ない患者や、リハビリのために入院が必要な患者らが主な対象で、一般の外来診療は行わない。
増改修工事は、旧県立日本海、旧市立酒田の2病院が統合した日本海総合病院を経営する県・酒田市病院機構(栗谷義樹理事長)が、中期計画の最終事業として今年3月に着工。1969年の建設で老朽が進んでいる西棟の北東側に、回復期リハビリテーション病床となる鉄筋コンクリート造り2階建てのデイケア棟を新築するとともに、87年に建てられた東棟(地上5階、地下1階)を改修し、療養病床として整備する。
ほかに、医局棟と訪問看護ステーションを改修。エントランス棟、デイケア棟と東棟を結ぶ渡り廊下などを新築する。新施設完成後に西棟を解体。工期は13年3月で、解体費を含めた総事業費は約20億円。
安全祈願祭には関係者約60人が参列。栗谷理事長がくわ入れ、工事施工業者らが玉ぐしをささげて工事の安全を祈った。神事終了後、栗谷理事長があいさつ。「この増改修は、2病院統合後の第1次中期計画の締めくくり工事と位置付けている。すべてが完成すれば、長年の課題だったリハビリ、デイケアの取り組みが始まり、より地域医療の向上がなされると確信している」と述べた。