2011年(平成23年) 6月12日(日)付紙面より
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三川町の公設庄内青果物卸売市場で11日、「野菜ソムリエ」を仲立ちとした消費者と市場関係者の交流イベントが行われ、酒田市の若草幼稚園の園児と保護者らが競りの体験や旬の野菜を使った料理の試食などを通じ、市場と野菜について学んだ。
野菜ソムリエは、野菜や果物の知識を身に付け、その魅力を生活者らに伝えるスペシャリストで、日本野菜ソムリエ協会(本部・東京都渋谷区)が認定。昨春には庄内のソムリエたちが「野菜ソムリエ庄内支部」を結成している。
今回は、同支部のメンバー4人が同市場の仲卸関係者であることから、同支部と同市場、仲卸の庄印庄果の3者が共催。大滝宗徳支部長が若草幼稚園長を務めている縁で、同園の年長児と家族の約50人と、市場の4人を含む野菜ソムリエ約10人が訪れた。
園児たちは、野菜ソムリエで庄果野菜部第二課の山口貴広係長らの案内で、市場内を見学しながら「黄色くて細長いのがたくさんあるのは?」「バナナ」などのクイズを楽しんだ後、競りを体験。市場関係者が棒でトマトやインゲン、ナスなどの箱を指し、「欲しい人」と尋ねると、「はい」と、われ先にと札を挙げていた。
また、女性の野菜ソムリエたちが「アイスプラントのしゃぶしゃぶ」や旬の野菜のサラダなどを作り、試食に提供。参加者は「おいしい」と喜んでいた。
自らエプロンを着け競り人も体験した松原小2年の土谷統己君(7)は「市場のことが少し分かった。競り人をやれてうれしかった」と話した。
庄果の山口さんは「以前は農産物を商品としか見ていなかったが、野菜ソムリエになり、それぞれにおいしい調理法があり、生産者の思いが込められていることを強く意識するようになった。それを伝えていきたい」と話した。