2011年(平成23年) 9月2日(金)付紙面より
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池や沼など淡水域にすむ「マミズクラゲ」の展示が1日から、鶴岡市立加茂水族館で始まった。ある年に大発生したかと思うと、翌年にはまったく姿を見せなくなる“神出鬼没”の不思議な生態のクラゲで、来館者は「珍しいね」と話しながら観察している。
マミズクラゲはヒドロ虫網淡水クラゲ目。世界各地の温帯熱帯域の淡水で見られる。国内では貯水池や湖など流れのない穏やかな水域で、夏の終わりから秋にかけて発生する。
同水族館によると、8月半ばに山辺町のゴルフ場から「ホール内の池にクラゲが出た」と連絡を受け、同31日に奥泉和也副館長が採集に向かった。池から約30個体をすくい上げ、水族館に持ち帰った。1個体のかさの直径は約2―2・5センチで、体は白みがかかった半透明。
奥泉副館長は「どこに発生するか分からない捕獲しにくいクラゲ。今回採集したゴルフ場も昨年は発生しなかったようだ」と語り、「県内で捕獲された個体を展示するのは4、5年ぶり。繁殖が難しいこともあり、発生している期間中しか展示しないので、一般の方はなかなかお目にかかることがない。見たい方は早めの来館を」と話していた。
マミズクラゲは、同館のクラゲ展示室「クラネタリウム」のルーペコーナーで、10月ごろまで展示する予定。また、同館は「マミズクラゲは庄内での発生例がまだ確認されていない。池や沼で見つけた方は、加茂水族館までご一報を」としている。問い合わせは同館=電0235(33)3036=へ。