2011年(平成23年) 9月9日(金)付紙面より
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県立酒田特別支援学校(半澤豊治校長)の開校式が7日、酒田市宮海の同校で行われた。幼稚部から高等部まで計62人の在校幼児児童生徒をはじめ教職員、保護者らが出席。聴覚と知的の両障害教育部門を有する県内初の複数障害種別を対象にした学校の開校を祝った。
同校は酒田聾学校の敷地内に、地元産木材をふんだんに使った平屋建て床面積約2300平方メートルの校舎を新築。保護者らの要望に応え、当初計画より1年早く今年4月に開校した。障害の程度に応じた24の教室、さまざまな行事に使えるプレールームなどを備える。幼稚、小学、中学、高等の各部があり、教員がほぼマンツーマンの手厚い体制で支援している。
開校式は、子供たちが環境に慣れ落ち着くのを待ってこの日に行った。県教育委員会の相馬周一郎教育長が「失敗を恐れず、友達と力を合せて積極的に挑戦してほしい」と主催者あいさつ。半澤校長が「全教職員が一丸となって教え、はぐくむとともに、明るくたくましく生活できるように支援していく」と式辞を述べた。
来賓祝辞に続き、子供たちを代表して高等部2年の高橋亜弥さん(16)が「初めは少し不安でしたが、だんだん新しい仲間や先生方にも慣れ、今では楽しい毎日を送っています」、中学部2年の三浦圭太君(13)が「これからもみんなで協力し、楽しく明るい学校にしていきます」とお祝いの言葉。最後に出席者全員で校歌を斉唱し、心を新たにした。
引き続き祝典に移り、酒田きやり保存会(上林直樹会長)がめでたい「木遣(や)り」を披露。また、創立25周年記念事業として先月、同校の子供たち全員に祭りばんてんと帯、豆絞り手ぬぐいのセットを寄贈した酒田中央ロータリークラブ(日向信之会長)の有志が、太鼓や笛で「酒田ばやし」をにぎやかに演奏し、開校を祝った。