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2011年(平成23年) 10月13日(木)付紙面より

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「サトイモ」収穫 収益金被災地に

 自分たちでサトイモを育て、地域の人たちに買ってもらい、収益金を東日本大震災の被災地に―。5月からそんな取り組みをしている鶴岡市の長沼小学校(犬石秀実校長、児童46人)で、サトイモが実りの時を迎え11日、全校児童が力を合わせて収穫した。22日の文化祭で、地域住民に販売する。

 自分たちで汗を流して働いて得たお金を義援金として送りたいと、児童会が中心になって企画。食農活動の一環で5月初旬、学校敷地内の「白ばと農園」(約1500平方メートル)に親イモを植え、地域の農家の助けを借りながら水をやるなどして育ててきた。

 秋晴れとなったこの日は、全校児童が縦割り班に分かれ、上級生がシャベルで株を掘り起こし、下級生が茎を引っ張り、親イモから子イモを外した。「せーの」と息を合わせて株を掘り起こし、びっしりついた子イモが現れると、「やったー」と歓声を上げていた。

 児童会運営委員長の栗本和弥君(11)=6年生=は「自分たちも、被災地にお金を届け、人々のためになれると思う。サトイモを買ってもらうことで、地域の人たちにも被災地支援に協力してもらえる」と活動に込めた思いを話した。

 犬石校長は「親からもらったお金を義援金とすることもできるが、子供たちにはお金の価値を自覚しながら、より主体的に被災地とかかわってもらえれば」と話していた。

 親イモは各児童が自宅に持ち帰った。子イモは22日午前、同校体育館で行われる文化祭で、5個で300円程度の価格で販売する予定。収益金は、赤い羽根共同募金と合わせ、被災地支援に活用してもらう。

「せーの」。力を合わせてサトイモの株を引き抜く長沼小の子供たち
「せーの」。力を合わせてサトイモの株を引き抜く長沼小の子供たち


2011年(平成23年) 10月13日(木)付紙面より

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泥んこで捕獲作戦

 庄内町家根合の家根合揚水機場で11日、「魚の学習会」が開かれた。町立余目第一小学校(椎名和美校長)の4年生が泥だらけになりながら貯水池のコイやフナを捕まえ、魚の生態を学んだ。

 「魚の学習会」は、家根合地区の農業者でつくるNPO法人の家根合生態系保全センター(佐藤昭一理事長)の主催。余目一小の4年生から地元の生態系を学んでもらうことを目的に、最上川土地改良区(同町余目)や県庄内総合支庁、庄内町などと連携し、同揚水機場の魚の捕獲・移動の時期に合わせて毎年開催しており今回で8回目。

 この日は4年生52人と教員、改良区職員やNPO関係者など合わせて約90人が参加した。普段なら2メートルほどの深さの貯水池は児童たちの足首ほどまで水量が減り、あちこちで水中を泳ぐ魚の姿が見えた。長靴を履いた児童たちは池に入ると水と泥をはね散らしながら、たも網などで捕獲作業に夢中になった。

 大人に手伝ってもらいながら複数の網で魚を池の端に追い込み、うまく網に入ると「やった!」「でかいぞ!」と歓声を上げていた。中には顔中や腰の辺りまで泥だらけになる児童もいた。

 今回捕獲されたのは、コイやギンブナ、ゲンゴロウブナ(ヘラブナ)、カワヤツメなど13種類の魚とマルタニシ、カワニナの貝類、群体生物のオオマリコケムシなど。また、甲羅の大きさが20センチほどまで成長したミシシッピーアカミミガメ(ミドリガメ)が見つかった。

 児童たちは改良区職員から魚の名称や特徴、習性などを教わりながら、地元の豊かな生態系について学んでいた。カメを捕まえた藤井美豪君(9)は「泥の中にいて、すぐにカメと気付いた。あんなに大きいとは思わなかったので驚いた」と泥だらけの顔で話していた。

 家根合揚水機場は、最上川土地改良区が最上川や立谷沢川の流れを引き込み、池にためて家根合地区の農業用水に使用している。毎年春に池底の土砂を除くため前年秋に貯水池の水を抜いており、その際に川から迷い込んだ魚を保護して近くの池や小川に放流している。

「逃げたぞ!」「そっちだ!」。児童たちが水をはね散らかしながら魚を追い掛けた
「逃げたぞ!」「そっちだ!」。児童たちが水をはね散らかしながら魚を追い掛けた



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