2011年(平成23年) 12月8日(木)付紙面より
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海外からの観光誘客を図る「インバウンド推進セミナー」が6日、鶴岡市の東京第一ホテル鶴岡で開かれ、地元の観光関連企業の関係者らが、実績を上げている県外のリゾート、旅行業関係者の講演で効果的な誘客方法などを学んだ。
庄内観光コンベンション協会(会長・榎本政規鶴岡市長、事務局・県庄内総合支庁観光振興室)が、昨年10月の羽田空港国際線ターミナルのオープンなどを踏まえ、地元の受け入れ態勢整備を支援しようと開いた。庄内各地の観光関連企業や団体、市町の関係者ら約70人が参加した。
はじめに岩手県内でホテルやスキー場などを展開する岩手ホテルアンドリゾートの大畠孝志安比営業本部長が「安比高原における外国人旅行者への対応および誘客手法の実例」と題して講演した。
大畠さんは▽チャーター便の到着時は、関係者が横断幕を持って手を振り、小物をプレゼントするなど歓迎ムードを盛り上げる▽中華圏の団体客の料理は和食を中心にボリューム、品数を多めに▽個人客には現地語で対応できるスタッフの携帯電話番号を教えるなど不安感を取り除く―など、外国人受け入れ時の留意点を解説。「気持ちはどんな人にも通じる」と真心で歓迎することの大切さを強調した。
営業活動については「昼よりも夜。一緒に飲んで遊ぶ日本スタイルが通じる。乾杯した数しか仕事は来ない」、地域内での連携については、価格競争の激化で疲弊している他地域の例などを挙げ、「協調した上での競争が大事。東北はホスピタリティーの高さが特徴。料金は高めだが、満足度はもっと高いという線を目指そう」と呼び掛けた。
参加者は、現地でのPR方法や地元での決済、円高の影響などについて次々に質問を浴びせ、関心の高さをうかがわせた。
引き続き、阪急阪神交通社ホールディングス総務部長兼広報部長の米原茂樹さんが「中国人訪日旅行の現状と今後の誘客について」と題して講演した。