2011年(平成23年) 12月17日(土)付紙面より
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酒田市の西荒瀬小学校(三浦よし子校長、児童136人)で15日、ハタハタ給食が行われた。児童たちは酒田港で水揚げされたハタハタのみそ田楽を味わい、地元の味覚に触れた。
多くの児童たちから旬のハタハタの味を知ってもらい、地産地消の一助にしてもらおうと、ハタハタ資源の増殖活動などに取り組んでいる同市のNPO法人「みなと研究会」(守屋元志代表理事)と同校が2009年から毎年この時期に開催している。ハタハタ釣りが盛んに行われている酒田北港、卵塊(ブリコ)が大量に打ち上げられる宮海海岸が学区内ということで、同校は産卵床製作に協力したり、同港西護岸にハタハタ壁画を描くなどの体験活動を繰り広げている。
この日は、守屋代表理事ら同法人役員3人が、酒田港で14日に水揚げされたハタハタ160尾を持って同校を訪問した。石川重美教頭が「ハタハタは30年ほど前、大量に捕れたため冬の保存食となっていた。たくさん採り過ぎたために一時、いなくなってしまった。1992年から3年間、全面禁漁となった」などと校内放送で呼び掛けた後、児童らは「いただきます」と声をそろえた。
守屋代表理事ら3人は各学年を回ってハタハタの生態などを紹介。形が似ていることから名付けられた、ハタハタの頭の骨の一部「神の剣」の取り方を教えてもらった児童たちは、中骨を取り除き身をほぐしながら探し、「あった」と歓声を上げていた。
同校3年の長南弥真斗君(9)は「ハタハタは大好きで、14日夜も食べた。ブリコもシラコもどちらも好き。このハタハタもおいしい」と笑顔で話していた。