2011年(平成23年) 12月18日(日)付紙面より
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観音様のお歳夜(としや)の17日、鶴岡市本町二丁目の七日町観音堂境内で恒例の「だるま市」が開かれ、開運を求める人たちでにぎわった。
だるま市はいつごろから始まったか定かでないが、一説では藩政時代に七日町にあった遊郭の遊女たちが「お客がだるまのように足がなくなって何日も泊まってくれたら」とだるまを買い求めたことからとか、「七転び八起き」のことわざにあやかり遊女たちがつらい日々の励ましにしたとも伝えられている。城下町鶴岡の師走の風物詩として市民に親しまれている。
この日は、前日に降った雪が境内に残り、時折雪が舞い、だるまの赤と雪の白さが境内でコントラストを描いた。午前中から参拝客が次々と訪れ、軒を連ねた露店で大小さまざまなだるまをはじめ、熊手や招き猫などの縁起物を品定めし、新年の開運を願いながら買い求めていた。
だるまを毎年購入しているという同市大山三丁目の五十嵐園生(そのう)さん(43)は、鶴岡北高1年の長女の菜菜さん(16)と2人で訪れ、「今年は大震災がありましたが、来年は平和で穏やかな年になるといいですね」と話していた。