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荘内日報ニュース


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2011年(平成23年) 4月12日(火)付紙面より

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お待たせ プレーオン グリーンの感触楽しむ

 春の陽気に包まれた10日、庄内の各ゴルフ場は待ちわびたゴルファーが訪れ、グリーンの感触を楽しんだ。

 8日から今シーズンの営業を再開した鶴岡市の赤川市民ゴルフ場には、91人が訪れ、駐車場は終日、ほぼ満杯状態となった。

 鶴岡市内から来た男性5人のグループは「(今シーズン)ゴルフをするのは今日が初めて。3月に雪が降ったり、地震が起きたりしたから。例年より出足は遅くなったが、やはり外は気持ちがいい」とプレーを満喫していた。

 赤川市民ゴルフ場の芳賀一彌支配人は「例年、3月中旬ごろに営業を再開しているが、4月にずれ込んだのは平成元年の開設以来初めて。この時期になってもまだコース脇に雪が残っているケースも珍しい。今月23日には参加費の一部を東日本大震災に義援金として寄付する『0・5ラウンドオープン大会』を企画している」と話していた。

 義援金を募る同大会は9ホールによるストロークプレーで、参加費は500円。プレー代と食事代は個人負担。申し込みは22日まで赤川市民ゴルフ場=電0235(24)3502=へ。

残雪の中、プレーを楽しむゴルファー=10日、赤川市民ゴルフ場
残雪の中、プレーを楽しむゴルファー=10日、赤川市民ゴルフ場


2011年(平成23年) 4月12日(火)付紙面より

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藤島の四季 看板に 藤島中生徒が制作

 鶴岡市の藤島中学校(長南久雄校長)の美術部が同市長沼の温泉施設「ぽっぽの湯」(栗本久支配人)から依頼を受けて制作していた看板が完成し9日、同温泉でお披露目式が行われた。

 温泉施設の敷地内北側のフェンスに掛かった看板が老朽化したため、栗本支配人から新しい看板の制作依頼を受けた同校美術部は、昨年12月から約3カ月かけて制作した。縦1・2メートル、横2・5メートルのサイズが4枚分で、春は藤の花、夏は伝統の獅子舞とひまわり、秋は豊かに実った稲穂、冬は雪だるまなど、3年生の部員9人が手分けして「藤島の四季」をテーマにペンキで描いた。また、「入浴者300万人達成おめでとう ぽっぽの湯」「制作・平成年度 藤島中学校美術部」の文字を入れた。

 この日、同温泉は「藤中デー」と銘打ち、同校生徒は無料で入浴ができるサービスを打ち出した。利用者や生徒の保護者など約60人が集まった施設ロビーでお披露目式が行われ、美術部の菅原翔龍君(14)が「部員が手分けして一生懸命作りました。ますますぽっぽの湯を利用してください」とあいさつした。

 生徒会メンバーが東日本大震災の募金運動や資源回収など、「自分たちで学校を良くしていく」という取り組みを紹介した後、同校吹奏楽部による演奏会が行われ、「夏祭り」「涙そうそう」「風になりたい」など9曲の演奏が披露された。

 式後、菅原君は「初めて訪れた人でも藤島の四季を代表する風景が分かるように描いた。とてもやりがいがあった」と話していた。

 看板は以前のものと同じく、北側のフェンスに飾られるという。

藤島中美術部のメンバーが制作した「ぽっぽの湯」の新看板
藤島中美術部のメンバーが制作した「ぽっぽの湯」の新看板


2011年(平成23年) 4月12日(火)付紙面より

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森の時間39 ―山形大学農学部からみなさんへ―

森と生き物に学ぶ私たちにできること  小山 浩正

 未曾有の震災で被災された方々に心からお見舞い申し上げます。農学部では814名の学生さん全員の命が無事だったのがせめてもの救いです。今なお、そしてしばらく続く事態を思うと、どうしても筆が鈍りますが、私にできることは何かと考えて、以下は「森の時間」なりのメッセージ。

 ハコフグという魚がいます。その名のとおり箱形の魚です。ドイツのベンツ社がその形を元に新車を発表しました。四角い車は収納性や居住性に優れますが、空気抵抗が大きいので速度は出にくく、無理に出せば燃費がかかります。この欠点を克服しようとベンツは四角い体でスイスイと海を行くハコフグを参考にしたのです。

 生き物の形を参考にすることを「バイオミメティクス」と呼びます。植物に由来する例には、ハスをヒントにしたセルフ・クリーニング塗料があります。ハスが仏教との相関が高いのは「泥より出でて泥にまみれず」と言われるように、汚れにくくて、それが世俗にあっても清楚を保つ仏道の象徴とされるからです。この葉の表面には微細な凸凹があり、汚れ粒子との接地面が小さくてまとわり付きにくいのが汚れない理由です。やはりドイツの会社がこれを模して外壁材を開発しました。汚れが勝手に雨で流れるので、清掃費は減り、洗剤不要で環境負荷も少ないと言います。

 では、樹木にまつわるバイオミメティクスは?調べてみると、バルセロナに建つあのサクラダ・ファミリア教会に行き着きました。設計者のガウディは自然界に曲線があふれていること、木や筋肉のように筋張った構造が多いことに注目しました。信仰の厚い彼は「自然が神の作品ならば、神をたたえる最善の方法は、その作品に基づく建物を設計すること」という信念に基づき、樹木を模してあの教会を建設したそうです。そう言われると、あの教会は樹木がそそり立つ森にも見えます。

 バイオミメティクスの話題で伝えたいのは、生き物からもっと学ぼうということです。生物の歴史は約38億年。今に至る過程には、無駄な形態も何度も出現したそうです。そんな試行錯誤を繰り返して進化してきました。その間、とてつもない逆境に何度も遭遇しています。今回も跳ね返しましょう。私たちはそうして生き抜いてきた生き物の子孫なのですから。逆境に対処する秘訣を「形」を通して学んだのがバイオミメティクスならば、「行動」として学ぶのが生態学です。生き物は劣悪状況に対して様々な行動で生き抜いています。生態学が果たせる役割は少ないかもしれませんが、危機対処のエッセンスを生物から抽出するのは数少ない役割のひとつでしょう。前回までに繰り返してきた里山再生シリーズも、自然を保全しながら燃料や生活資材を調達しようという話ですから、取り組むべき責任が強まったように思えます。

 被災地では互いに助け合い、諸外国から救助隊が駆けつけてくれ、スポーツ選手や芸能人は自らの発信力を生かして活動を始めました。それぞれが自分のできることから始めているのを見ると、この国も捨てたものではないかと思えます。最後にひとこと。宗教界はいったい何をしている?こんな時にこそ、人々の心を救済するメッセージを発するのがあなた達の使命なのでは?

(山形大学農学部教授 専門はブナ林をはじめとする生態学)

天に伸びるアガリコのブナ/鳥海山にて。サクラダファミリア教会のようでもある=自然写真家・斎藤政広(1993年5月17日撮影)
天に伸びるアガリコのブナ/鳥海山にて。サクラダファミリア教会のようでもある=自然写真家・斎藤政広(1993年5月17日撮影)


2011年(平成23年) 4月12日(火)付紙面より

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県議選 鶴岡、酒田・飽海で新人3人当選

 統一地方選で行われた県議選は10日、県内8選挙区で投開票され、ともに1人超の争いとなった鶴岡市区(定数5)は現職4人と新人1人が当選し、共産現職の笹山一夫氏が敗れ、酒田市・飽海郡区(同5)は現職3人と新人2人が当選し、無所属現職の土田広志氏が敗れた。

◆開票結果(選管確定)

◇鶴岡市区(定数5)

当 12,997 志田 英紀(60)自現
当 12,520 草島 進一(46)無新
当 12,300 阿部 信矢(64)自現
当 10,133 菅原  元(60)自現
当  9,600 阿部 昇司(60)民現
   8,059 笹山 一夫(68)共現

◇酒田市・飽海郡区(定数5)

当 11,581 石黒  覚(54)民新
当 10,355 佐藤 藤彌(67)自現
当 10,036 星川 純一(63)自現
当  8,898 金子 敏明(56)無新
当  8,889 森田  廣(61)自現
   8,023 土田 広志(61)無現



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