2011年(平成23年) 7月14日(木)付紙面より
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鶴岡市立加茂水族館(村上龍男館長)は12日、東日本大震災で大きな被害を受けた福島県いわき市の水族館「アクアマリンふくしま」にミズクラゲを送った。村上館長は「いろいろと縁のある水族館仲間。頑張って立て直してほしい」と話した。
アクアマリンふくしまは今年3月11日の震災で機械設備が壊れ、魚類がほぼ全滅するなど大きな被害を受けて営業を休止していた。海獣類などは関東圏の水族館や博物館に預かってもらい、復興に向けて活動していたところ今月15日に営業再開のめどが立った。
これに合わせ、以前からクラゲの飼育などで交流がある加茂水族館に「展示用のクラゲを分けてほしい」とアクアマリンふくしまから依頼があり、館内で繁殖した30個体を送ることにした。
この日、加茂水族館の職員がミズクラゲを海水入りのビニール袋に入れ、発泡スチロールの箱に入れて発送した。13日午前中に届くという。村上館長は「アクアマリンふくしまの安部義孝館長は、上野動物園勤務時代にクラゲの繁殖や展示方法を考えた先駆者で、旧知の仲。震災のダメージを乗り越えて頑張ってほしい」と話していた。
また、13日には加茂水族館の奥泉和也副館長が、震災による津波で施設が全壊した岩手県久慈市の水族館「もぐらんぴあ」を訪れ、南米パラオ産のミズクラゲなど4種類を届ける予定。クラゲの管理などについて指導もするという。
2011年(平成23年) 7月14日(木)付紙面より
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新暦のお盆の入りの13日、鶴岡市の中心市街地などの寺院では、早朝から家族連れが墓参りに訪れ手を合わせる姿が見られた。
お盆は旧暦では7月の行事。全国的には1872(明治5)年12月3日を新暦73年の1月1日に改暦した後、従来の季節と一致するよう1カ月遅れの8月に行うのが一般化したが、庄内地方では鶴岡市の中心市街地と加茂、湯野浜、温海などの海岸部が新暦にのっとり、7月に行っている。
厳しい暑さとなったこの日午前、庄内藩酒井家の菩提(ぼだい)寺で「学校給食発祥の地」としても知られる鶴岡市家中新町の大督寺(齋藤浩明住職)には、家族連れが次々に墓参に訪れた。時折セミが鳴き、夏らしい乾いた風が吹く中、水をかけて墓石を潤し、季節の花々を供え、香をたき、静かに手を合わせた。
同寺によると、この日は早い人で午前5時前から墓参に訪れた。「寺を開けるのは朝6時ごろ。その前に墓参した人は夕方に再び来て、ごあいさつを頂く。律儀な人が多い」という。