2012年(平成24年) 2月4日(土)付紙面より
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わら靴を履いて冬の羽黒山を歩こう―。羽黒町観光協会は、今月からわら靴の無料貸し出しをしている。夏山の季節とはまた違った表情を見せる冬の羽黒山の魅力に触れてもらおうというもの。地元名人の手作りによるわら靴10足を新調し、冬季観光の受け入れ態勢の整備につなげる。
同観光協会によると、冬季は観光客が減少するものの、「冬の羽黒山五重塔(国宝)を見たい」など、観光ガイドを利用する一定のニーズがあった。こうしたことを背景に、より心に残る演出でニーズに応えるとともに、地元に残るわら文化の継承にもつなげようと、今回初めて企画した。
わら靴は、鶴岡市長沼の斎藤栄市さん(77)に依頼し、大人用10足を新調。ゴム長靴より軽くて温かく、雪原でも滑らないなど先人の知恵と手仕事の美しさに触れてもらう。同観光協会事務局がある市いでは文化記念館で貸し出し、羽黒山五重塔まで往復するなど自由に利用することができる。
同文化記念館では「いではボランティアガイド」による五重塔までのガイドも有料(1組1500円)で実施している。
同観光協会では「夏の自然のざわめきが聞こえる季節とは違って、冬はピンと張りつめたような風景が広がる。地元の人にも羽黒山の違った魅力を感じてほしい」と話している。
わら靴の利用は事前予約は特に必要ない。同文化記念館は火曜休館。問い合わせと申し込みは同観光協会=電0235(62)4727=へ。