2012年(平成24年) 2月4日(土)付紙面より
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酒田市の新堀小学校の5年生25人が3日、隣接する市新堀コミュニティ防災センターで、昔ながらの機械を使った「俵編み」に挑んだ。
新堀コミュニティ振興会(佐藤好久会長)が世代間交流を目的に、同校とタイアップして二十数年前から実施している。
同校では5、6年生が学校田で田植えや稲刈りを体験。さらに、そこで出た稲わらを使って俵作りを行うことで稲作文化の一連の流れを学ぼうと、5年生が同コミセンの高齢者健康教室「はつらつ学級」のメンバーを講師に毎年、俵編みに取り組み、出来上がった俵に土を入れ6月に開く校内相撲大会の土俵にしてい
る。
同コミセンでは、昭和30年代ごろまで使われた幅1・2メートルほどの機械で俵編み。麻ひもをセットした上で、稲わらを6、7本ずつ根元をそろえて左右互い違いに機械上部に押し込み、それを麻ひもで締める作業を繰り返し、長さ30センチ余りになると1枚完成。
子供たちは、地元のおじいちゃんやおばあちゃんら約30人に、「ひもは力を入れて固く締めて」などの指導を受けながら作業。2時間ほどかけて約70枚を編み上げた。
佐藤郁也君(10)は「ひもを上手に締めるのが難しかった。でもだんだん慣れ、できるようになって良かった」と感想。佐藤会長は「俵編みをはじめ世代間交流は地域のために大事な事業。子供の数が少なくなってきているが、できる限り続けたい」と話している。