2012年(平成24年) 9月9日(日)付紙面より
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酒田市の酒田北港西防波堤(通称・水路)の壁に、ハタハタと人間の共生を呼び掛ける巨大壁画がお目見えした。壁画はピンク色を基調にしており、釣り人や道行くドライバーの目を引いている。
この壁画は、ハタハタなど海洋生物の増殖保全活動に取り組むNPO法人「みなと研究会」(酒田市上安町一丁目、守屋元志代表理事)と、同市高砂四丁目の月見ケ丘保育園(伊勢隆二郎園長、園児22人)の年長児が協力して制作したもの。
同法人は、子供たちから環境を守ることの大切さを理解してもらおうと本年度、郵便事業株式会社の年賀寄付金配分による助成を受け、冬になるとハタハタが押し寄せる水路の壁に、「ハタハタと子どもたちの共生」をテーマにした絵画を描くことにした。
絵柄は、同法人メンバーと同園の年長児・保育士が協力して考案したもので、7人の子供たちがハタハタと仲良く手をつないで笑顔を振りまいている。これを基に同法人が業者に依頼。約1カ月をかけ、縦1・3メートル、横10メートルの巨大壁画となった。
年長児8人が7日、現地を訪れ、仕上げ作業のお手伝い。「筆にペンキを付け過ぎないで」などと指導を受けながら、園児たちはズボンやスカートの色をきれいに塗った。終了後は記念撮影に続き、周囲の美化活動にも従事。草をむしったり、ごみを拾い集めていた。
園児の1人、田中晴也君(6)は「色がはみ出さないよう集中して色を塗った。楽しかった」と話していた。