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2012年(平成24年) 9月11日(火)付紙面より

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1等米基準クリアも 本年度水稲 鶴岡で初検査

 本年産水稲の米穀検査が10日、鶴岡市下山添の農産物検査登録機関マドラウイング東北営業所(佐藤敏所長)で始まり、近くの農家が持ち込んだ約2・1トンの「ひとめぼれ」が全量1等米と判定された。ただ、猛暑続きによる高温障害が原因とみられる背白粒、乳白粒が見られ、佐藤所長は「刈り遅れると胴割れなどさらに品質低下の恐れがある」と注意を呼び掛けている。

 この日検査が行われたのは、同市上山添の菅原和行さん(50)が今月5日に刈り取った玄米70袋(1袋30キロ)。精米段階で一部に背白などが見られたため、色彩選別機(色選機)を使ってある程度、被害粒を除いて袋詰めした。佐藤所長がサンプルを抜き取り、整粒歩合や水分含有量、被害粒の有無などを調べた。その結果、整粒歩合は70%以上、水分含有量は15・5%(玄米の基準は16%以下)など、1等米の基準をクリアした。

 佐藤所長は「猛暑続きで乳白などを心配していた。一部に色選機を使ったということだが、(猛暑続きで品質が低下した)一昨年ほどの被害はないようだ。今年は、春先は寒く、その後は順調に推移して茎数も増えたため、管理が難しく、田んぼによってかなり生育にばらつきがある。これからは特に刈り遅れに注意してほしい」と話した。

 菅原さんは「まずは安堵(あんど)の一言。水管理に気を使ったが、天気にはかなわない部分もあった。これから刈り取るコシヒカリ、つや姫は高温に強いが、気を抜かず、刈り遅れて2等米にならないようにしたい」と話した。

 放射性物質については、今回のひとめぼれは今月6日、市内の民間検査機関で自主検査を受け、「不検出」の判定を受けた。県では本年度、昭和の大合併以前の市町村単位に235地点で検査し、旧44市町村単位に3期に分け出荷自主規制を解除することにしており、菅原さんもこの解除を待って出荷する予定。

菅原さんが持ち込んだ「ひとめぼれ」を検査する佐藤所長
菅原さんが持ち込んだ「ひとめぼれ」を検査する佐藤所長



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