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2012年(平成24年) 12月31日(月)付紙面より

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方言、演技力アピール 2月から撮影映画「おしん」 現地キャストのオーディション

 NHKの連続テレビ小説で放送されたテレビドラマ「おしん」の映画化に伴う、「山形現地キャストオーディション」が30日、鶴岡市の羽黒コミュニティセンターで行われた。来年2月から始まる撮影を前に県内在住者や出身者を対象に行われ、子供からお年寄りまで多くの人がオーディションに挑戦した。

 「おしん」は、脚本家の橋田壽賀子さんが原作・脚本を担当し、1983―84年にNHKで放送された。明治末から昭和にかけ、山形県の貧しい農村に生まれたおしんが、多くの困難を乗り越えスーパーの経営者となっていく半生を描いた。アジアを中心に世界75の国・地域で放送され、現在も絶大な人気がある。

 映画化は、初放映から30周年となる来年に向け、東日本大震災を経験した日本から、映画化を望む各国に感動を届けようと、映画製作会社「セディックインターナショナル」(東京都、中澤敏明社長)が制作する。

 監督は鶴岡出身の冨樫森さんが務める。来年2月中旬から3月末まで、ドラマの撮影時に使用された「おしんの生家」が移設された庄内映画村オープンセット(鶴岡市羽黒町川代)を中心に県内各地で撮影。おしんの子供時代に焦点を当て、庄内の雄大な自然の中で、困難にぶつかりながらも、家族を思い、ひたむきに成長していくおしんの成長が描かれる。同年中の公開を予定している。

 今回のオーディションは、山形の方言をしっかり使える役者を選出しようと、初めて実施。約20人を選考し、おしんの友人や奉公先の使用人などに配役するという。

 この日は、鶴岡市や酒田市、山形市のほか、東京在住の地元出身者など7歳から75歳までの男女約120人が参加した。オーディションは、7―14歳の子供とそれ以上の大人の部に分かれて行われ、冨樫監督や助監督、演出担当などが審査。このうち、子供の部では、男子と女子のグループに分かれ、ワークショップ形式で、足踏みやジャンプなどの動作や発声、3人一組でせりふを交えて演技などを行った。参加者たちは、方言でせりふを言うなどそれぞれ工夫して審査員にアピールしていた。

 参加した朝暘六小5年の斉藤兆君(11)は「とても楽しくオーディションに参加できた。せりふに感情を入れられなかったことが残念だったが、動作はうまくできた。将来は山田孝之さんのような俳優を目指したい」と話した。

 主人公のおしん役や今回のオーディションで選ばれた出演者は、来年3月ごろまでに行う予定の映画の制作発表で紹介される。

映画「おしん」の出演者を決めるオーディション
映画「おしん」の出演者を決めるオーディション



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