2012年(平成24年) 8月17日(金)付紙面より
ツイート
鶴岡市の大鳥地区の大自然に触れる「大鳥川フェスタ」が16日、同地区のタキタロウ館周辺で開かれ、県内外から訪れた大勢の家族連れらが魚のつかみ捕りなどを通して自然を満喫した。
お盆を古里で過ごす帰省客に大鳥の大自然に触れてもらうとともに、地域の活性化を図ろうと、大鳥観光協会とタキタロウ館などで実行委員会(工藤朝男実行委員長)をつくり2000年から毎年この時期に実施している。
13回目の今回は地元庄内をはじめ、宮城や東京、千葉、神奈川などから約200人がイベント会場に足を運んだ。
メーンの魚のつかみ捕りは、同館前の大鳥川の一角に、約80キロのイワナとニジマスを放流して行われた。この日は時折、雨が降るあいにくの天候となったが、大人も子供と一緒になって川の中に入り、岩陰に隠れた魚を追い掛け、「そこにいる」「やったー、捕まえた」などと会場から親子たちの歓声が上がっていた。
昼食時には、捕まえた魚をさばいて塩焼きしたり、全長約30メートルの「渓流ながしそば」、山の恵みがぎっしり詰まった山菜汁を味わった。
2012年(平成24年) 8月17日(金)付紙面より
ツイート
城下町・鶴岡の夏祭り「荘内大祭」の本祭が15日、鶴岡公園を中心とした市街地で開催された。今年は、「酒井忠勝公荘内入部390年記念大祭」と銘打ち、旧庄内藩の参勤交代を再現した大名行列などが繰り広げられ、大勢の見物客が楽しんだ。
庄内藩酒井家3代目の忠勝公は1618(元和4)年に家督を継いで越後高田藩主となり、信州松代藩主を経て、1622(同8)年に庄内藩主となった。この忠勝公の入部から今年で390年の節目の年を迎えた。
大祭のメーンとなる大名行列は1877(明治10)年、旧庄内藩の歴代藩主を祭る荘内神社の創建を記念し、市民が江戸時代の参勤交代の風景を再現したのが始まりとされる。現在はお盆の帰省シーズンに重なる8月15日に行われている。
この日は大名行列の出発を前に鶴岡公園北広場で忠勝公入部390年祭が行われた。鶴岡警察署の藤倉聡巡査長が忠勝公役を務め祈願文の読み上げ庄内の繁栄を祈った。その後、勝ちどきを上げ、午後3時半すぎに大名行列が出発した。
コースは致道博物館―大督寺―上肴町通り―藩校致道館―鶴園橋―銀座通り―三雪橋―荘内神社大鳥居と旧藩主・酒井家ゆかりの地を巡る約2・7キロ。行列は鎧(よろい)武者姿の甲冑(かっちゅう)列、参勤交代、豊臣秀吉ゆかりの「金びょうたん槍(やり)」を先頭とした三役奴(やっこ)振り、女人列など総勢約500人が練り歩き、壮大な時代絵巻を繰り広げた。
この日は時折、強い日差しが照り付ける蒸し暑い天候の中、大勢の見物客が沿道を埋め、かわいらしい巫女(みこ)舞や長槍を投げ渡す三役奴振りの妙技が披露されるたびに盛んに拍手を送っていた。