2012年(平成24年) 8月18日(土)付紙面より
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鶴岡市羽黒町川代の月山山麓のヒマワリ畑でヒマワリが咲き始めた。太陽のような黄色の花が山間の高原に広がっている。
地元の農業者などでつくるグループ「ハグロファーム」が、2010年に初めてヒマワリの栽培を開始。国の耕作放棄地再生利用緊急対策事業を活用し、約4・3ヘクタールの旧牧草地を畑地に整備し、ヒマワリ畑として開放している。
今年は5月22日に種まき。ところが6月の大雨で種が流されるなどし、結局3回も種まきをしたという。さらに7月中旬ごろから降雨量が減った影響で生育が遅れ、ここ数日の雨でようやく咲き始めた。17日現在、2―3割の花が咲いており、19日まで一挙に開花が進む見込みという。
同グループは「2年連続で天候不順に悩まされた。来週末には見頃を迎えそう。インターネットの普及のおかげで、内陸や仙台など東北一円、関東などから足を運ぶ人もいる。地元の人たちにもぜひ見に来てもらいたい」と話していた。
場所は月山高原牧場の西側。庄内映画村オープンセット方面に向かう途中、藤島川に架かる水芭蕉橋を渡って車で3分ほど。現地にはかき氷や冷たい飲み物の売店もある。土、日曜日限定で月山筍汁(400円)、クマ汁(500円)も販売する。
2012年(平成24年) 8月18日(土)付紙面より
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鶴岡市温海地域の戸沢地区に伝わる「戸沢花胡蝶(はなこちょう)歌舞伎」が16日、同地区の戸沢公民館で上演され、地域住民らが地元の伝統芸能を楽しんだ。
戸沢花胡蝶歌舞伎は、史料がなく起源がはっきりしないが、隣接する山五十川地区で300年ほど前から伝承されている山五十川歌舞伎と同じほどの歴史があるという。
山五十川歌舞伎が様式美を備えているのに対し、戸沢花胡蝶歌舞伎は地域住民で楽しむという素朴さが持ち味。毎年8月16日に上演されていることから「供養歌舞伎」とも呼ばれている。
この日の演目は「一ノ谷嫩軍記 熊谷陣屋の段」。源平合戦の最中、熊谷直実は一の谷の合戦で平敦盛を討ち取り、陣屋に戻る。源義経に首を差し出すが、その首は直実の息子・小次郎の首だった。直実は敦盛を救うため同じ年齢のわが子を身代わりにし、世の無常を悟って出家する―というストーリー。同地区の男性約15人が出演し、情感たっぷりに演じた。
会場には子どもからお年寄りまで80人ほどの観客が集まり観劇。役者の名演技に拍手を送っていた。