2013年(平成25年) 4月18日(木)付紙面より
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鶴岡市の友好都市である東京都江戸川区の高級スーパーに、同市産の野菜を直送し、「鶴岡野菜」の常設コーナーを設けて販売する試みが行われている。このほど「鶴岡フェア」も行われ、鶴岡ゆかりの区民や多田正見区長も応援に駆け付け、農産物販売を通じて友好の絆を深めた。
この試みは、青果物仲卸の元青果(本社・三川町、齋藤勝元社長)が中心になって、昨年9月から始めた。品質の高い地元農産物への認識を高め、生産者のメリットを重視した新たな流通の仕組みづくりにつなげる狙い。大豆製品の製造販売「デリカ・コスモ」(東京都世田谷区)の経営関係者が鶴岡市出身という縁で仲立ちしてもらい、江戸川区内で2店舗を経営する高級スーパー「中村屋」の総本店(同区平井)、小松川支店(同区小松川)の2店に週3回直送している。
このほど総本店で行われた「鶴岡フェア」では、鶴岡田川地区の農協や産直施設、個人の生産者から提供してもらった雪中軟白ねぎや原木シイタケ、アスパラガス、ウルイ、コゴミ、ジュース、しょうゆの実などを販売。鶴岡市出身の区民や家族らの縁者が訪れ販売を手伝うとともに、多田区長が視察に訪れ、応援した。
元青果通信事業部の長島忠課長は「在来作物を含め、本当に良いものを伝えていくには、生産者が再生産できる値段で売れる流通の仕組みが必要。少しずつ取り組みを拡大し、友好都市同士で生産者と消費者双方のウイン・ウイン(共に利がある)の関係になれば」と話している。