2014年(平成26年) 10月11日(土)付紙面より
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「英国議会方式(パーラメンタリー)ディベート」のデモンストレーションが9日、酒田市の東北公益文科大などで開かれ、国際的な大会で優秀な成績を収めた英国の学生ら4人が英語で迫力ある討論を繰り広げ、同大の学生らに本場の技術と雰囲気を伝えた。
ディベートは1つのテーマについて、2チームが賛成・反対の各立場から討論し、説得力を競う競技。英国議会方式はテーマやチーム編成が開始直前に示されるのが特徴で、グローバル時代の実践的な対話・交渉能力を養うとして国内でも関心が高まっている。
今回訪れたのは、ルーマニア生まれのヨアン・ナスコさん(23)、インド生まれのアカシュ・シャルマさん(22)、ナイジェリア生まれのアペイク・ウモルさん(26)、英国生まれのチェシー・ウェーレンさん(20)の4人。日本英語交流連盟主催の大学対抗英語ディベート大会(4、5日、東京都)の講師として来日したのを機に、公益大が同連盟の岡田真樹子常務理事と共に招いた。
この日夕、同大で行われたデモンストレーションには同大の学生や一般、合わせて約240人が参加。岡田さんが「英語は世界の共通語。これからは『日本人だから英語は話せない』は通じない」と英語の重要性や、英国議会方式の特徴を解説。その後、4人が「グローバル化は利益より害をもたらす」をテーマに英語で討論した。
「グローバル化は観光を中心にした商業主義を浸透させ、地域の文化や言語を破壊する」「グローバル化は産業の拡大に効果的。輸出による経済発展や、海外で働く機会を増やす」など、幅広い知識による白熱した議論に、参加者は引き込まれるように聞き入った。
同大2年の新沼悠也さん(19)=岩手県大船渡市出身=は「ネーティブの英語は刺激になる。自分も頑張れば上達し、国際的な舞台で活躍できるのではと思えてきた」と話した。
これに先立ち、一行は酒田東高(高梨博実校長、生徒571人)を訪問。1年生5学級でのワークショップで英国の学生らは「主張、理由、例証、まとめ」という討論の組み立てや「背筋を伸ばし、相手の顔を見て話す」など表現のこつ、発声法を解説。体育館では「高校生は1年間、海外留学すべき」をテーマに討論した。
ともに同校1年の佐藤顕さん(15)は「話題の範囲が広く、ディベートへの興味が強まった」、丸藤悟さん(15)は「生きた英語は迫力があり、感激。自分もやってみたい」と話した。
2014年(平成26年) 10月11日(土)付紙面より
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第38回山形県高等学校総合文化祭田川大会の展示部門と茶道部門茶会が10日、鶴岡市の鶴岡アートフォーラムなどで始まった。各部に所属する県内の高校生の作品が一堂に会し、にぎわいを見せている。
同文化祭は県教育委員会などが主催する文化部で活躍する県内の高校生の祭典。県内高校56校の生徒が日頃研さんしている芸術文化活動の成果を発表する。
10日は鶴岡アートフォーラム、市中央公民館、三校共用体育館、市勤労者会館、鶴岡南高校で展示部門が始まった。このうち、鶴岡アートフォーラムでは華道、美術・工芸の展示、茶会が行われ、県内高校の美術部、華道部に所属する生徒たちの作品がずらりと並んだ。美術・工芸部門には県内50校から絵画、彫刻、デザイン、工芸、映像など252点が出展。会場には子どもや孫、友達の作品を一目見ようと家族や高校生らが大勢訪れた。
美術の授業で展示会を訪れた鶴岡北高2年の菅原瑞穂さん(17)は「めったに見る機会のない他校の作品を見て、まねしたいところもあったしこれからもっと頑張ろうと思った」と話していた。
展示部門(華道、美術・工芸、科学、新聞、書道、写真、文芸)は12日まで、茶会は11日まで、ステージ部門(弁論、郷土芸能、器楽・管弦楽、日本音楽、合唱、吹奏楽)は11日に行われる。