2014年(平成26年) 9月18日(木)付紙面より
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鶴岡市の羽黒中学校、羽黒高校の生徒と地域の大人との意見交換会「はぐろ大家族会議」が17日、羽黒コミュニティセンターで開かれ、インターネットの危険性などについて話し合った。
地域内の中学生から大人までさまざまな世代が意見交換し、世代を超えた地域の連携を強め、少年の規範意識の向上を図ろうと、羽黒地域少年非行防止ネットワーク、市青少年育成市民会議羽黒地区会議、鶴岡警察署の3団体が共催し、初めて開かれた。
この日は羽黒中、羽黒高、地域住民ら合わせて69人が出席し、インターネットによる犯罪被害を防止しようと「インターネットの危険性と対策」をテーマに意見交換した。初めに羽黒高生徒会のメンバーが寸劇「インターネット まさか、こんなことになるなんて!」を披露。インターネットを通して子どもたちが犯罪の被害者や加害者になる可能性もあると問題提起した。
続いて7、8人のグループに分かれて討議。インターネットの良い点や悪い点について「分からないことを調べられる」「誰とでもつながることができる」「顔が見えないので話がこじれやすい」「知らないうちにネットに写真を掲載されていた」などが挙がった。参加者たちはインターネットを使うにあたり「時間を守って使うべき」「きまりをつくる」「親も子どもも使い方を学ぶべき」と意見を発表した。
羽黒中3年の中野依香さん(15)は「いろんな年代の人の話を聞けて良かった。インターネットの良し悪しを分かった上で安全に使いたい」と話していた。
2014年(平成26年) 9月18日(木)付紙面より
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鶴岡市の市街地にある1軒の空き家が山形大農学部の留学生たちの「シェアハウス」として活用されることになり、所有者と大学側が賃貸契約を結び、16日に引き渡された。インドネシアのガジャマダ大から今月に留学してきた女子学生4人が来年8月まで1年間利用する。空き家の所有者から相談を受けた同市のNPO法人つるおかランド・バンク(阿部俊夫理事長)が総合監修したもので、同バンクは「留学生に限らず山大農学部や鶴岡高専の学生たちの住まいとして空き家の有効活用を考えていきたい」と話している。
留学生が増加し自前の施設が不足している農学部側から提案を受けた市が、民間手法を活用して空き家の有効活用に取り組む同バンクを通じて物件を探していた。今年6月に市と同バンクが開催した空き家相談会で、市内の所有者から同市陽光町にある木造2階建て住宅について相談を受けたことがきっかけとなり、複数の人が一つの家を共有して暮らす「シェアハウス」として活用することで、所有者の同意を得た。
山大とガジャマダ大は大学間・学部間交流協定を締結しており、今回農学部には男女4人ずつ計8人の学部生・大学院生が留学。16日に鶴岡を訪れ、シェアハウスに入ったいずれも学部4年生の女子学生らは「部屋が大きい」「きれいですてき」など留学中に1年間居住する民家の印象を語った。
現在は同市海老島町に住む所有者の男性(48)は「解体も考えていたが、市やランド・バンクから物件を見てもらったところ、再利用できると言われ、使ってもらうことにした。高い志を持って鶴岡に留学してきた学生たちに活用してもらえることになり、とても良かった」と話した。
つるおかランド・バンクの事業の一つ「空き家バンク」には現在、有効活用に向けた空き家の登録が約130軒あるという。同バンクは「農学部や高専の学生の希望がどの程度あるか分からないが、1人当たりの家賃を低く抑えられるシェアハウスの需要は少なくないのでは。今回の物件を第一歩に、市街地の空き家の有効活用に向けた取り組みを強化したい」と話していた。