2015年(平成27年) 10月17日(土)付紙面より
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高い糖度と丸い形が特徴の庄内柿の一種「孝子丸(こうしまる)」の収穫が、鶴岡市羽黒町松ケ岡のほ場で始まった。大きく実った赤みのある柿が収穫期を迎え、生産者は連日作業に追われている。
孝子丸は在来種・平核無(ひらたねなし)の枝変わり。同地域で柿を生産していた故・匹田孝士さんによって1983年に発見され、91年に品種登録された。丸く大粒で高糖度などの特徴があり、収穫期は早生品種と平核無の間ごろに迎える。匹田さん方の孝子丸農園では、亡き夫の後を継いだ妻の二三さんが中心となって栽培を続けている。現在は3つのほ場があり、合わせて約1ヘクタールで100本以上を栽培。
二三さんによると、今年は春から続いた乾燥で小さい葉が目立ち、出来が心配されたが、その後は順調に成長していったという。例年と比べて1週間以上早く収穫期を迎え、11日から収穫作業に入った。
初出荷した14日は、午後、時折雲の間から暖かい日が差す中での収穫作業となった。二三さんは、摘蕾(てきらい)作業などで手間をかけてきた柿を大事そうに収穫し、「例年になく大きく実った。味も期待できる」と話していた。収穫は20日ごろに最盛期を迎え、今月いっぱい続く見込み。孝子丸の注文や問い合わせは孝子丸農園=電0235(62)2707=へ。