2015年(平成27年) 8月26日(水)付紙面より
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来年の「全国豊かな海づくり大会」に向けた、大会記念リレー放流が25日、鶴岡市の由良海岸で行われた。同市稲生一丁目のちとせ保育園(羽生充園長、園児70人)と、同市由良一丁目の由良保育園(齋藤まり子園長、園児37人)の園児たちが合同でクロダイの稚魚を放流し、「大きくなってね」と見送った。
6月に金山町で行われた、海づくり大会記念行事の「やまがた森の感謝祭」の際、県の魚・サクラマスの稚魚約2000匹を放流したのがリレー放流のスタート。以降、県内各地でアユやトラフグ、イワナ、ヒラメなどの稚魚や幼魚の放流が行われてきた。今回の放流は23回目。鼠ケ関港で来月19日に行われる海づくり大会プレイベントでの放流がリレーの最後。
ちとせ保育園では食育の一環として、鶴岡で盛んに釣られているクロダイを毎年この時期に放流。昨年から由良保育園と合同で実施している。今回はリレー放流の一環で実施した。
この日は、同市三瀬の県栽培漁業センターで5月下旬にふ化したクロダイの稚魚約500匹が用意され、合わせて約20人の園児が参加した。羽生園長から「クロダイがやけどしないように、手を海水で冷やしてから触って」と説明を受けると、園児たちはバケツから優しくすくい上げて海に放流。「元気でね」「バイバイ」などと声を掛けながら元気に泳ぐ姿を見送った。
ちとせ保育園の白幡希音君(5)は「手のひらの上でジャンプしてかわいかった。大きくなってほしい」と話していた。
2015年(平成27年) 8月26日(水)付紙面より
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市町村合併10周年と来年秋に庄内地域で開催される全国豊かな海づくり大会を記念し、シンボルとなる市の魚を制定する鶴岡市は24日、クロダイを市の魚に決定したと発表した。
民間有識者らで構成する制定委員会(委員長・田村勇次県漁協常務理事、委員6人)は今月、公募と協議を基にクロダイ、マダラ、口細カレイ(マガレイ)の3種類を候補として榎本政規市長に報告。この中から榎本市長が決定した。
クロダイは、江戸時代に庄内藩が心身鍛錬を目的に奨励した磯釣りの対象魚となっており、庄内竿(ざお)や魚拓も含め鶴岡の歴史、文化を象徴していることなどが選定理由となった。大きさによって「シノコダイ」「二歳」「コウダイ」「クロダイ」と呼び分ける独特の呼称も根付いている。6―7月に10種類から2つまでを選ぶ方式で実施した一般公募でも、8割以上が選択していた。
候補に挙がったマダラと口細カレイについては今後、鶴岡の食文化を表すシンボルとして活用していくという。
市の魚については、9月19日に鼠ケ関港で開催される全国豊かな海づくり大会1年前プレイベントでお披露目する。