2016年(平成28年) 9月27日(火)付紙面より
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庄内浜のブランド魚「庄内おばこサワラ」と地酒を味わう「酒と肴(さかな)と鼠ケ関 第1回おばこ鰆(さわら)まつり」が25日、鶴岡市のJR鼠ケ関駅周辺で行われた。好天に恵まれて家族連れなどが大勢訪れ、地元の豊かな食文化に触れながら庄内おばこサワラの味を堪能した。
庄内おばこサワラは、傷みやすいサワラに船上で生け締めと神経抜きを施し、通常より長く鮮度保持させて身をじっくり熟成させることができるもの。庄内浜の漁師でつくる庄内おばこサワラブランド推進協議会がブランド化に取り組み、東京・築地市場で高値取引されている。今回のイベントは、あつみ観光協会鼠ケ関支部(佐藤丈典支部長)が、庄内おばこサワラのPRと鼠ケ関地区の地域活性化を目的に、市や鼠ケ関自治会、同推進協議会などの協力で初めて企画した。
鼠ケ関駅前の一部区間を歩行者天国にして会場を設定。4日間熟成した庄内おばこサワラ20匹を使い600人分用意したあぶり刺しの振る舞いには長い行列ができ、庄内の5酒蔵の地酒や月山ワインとともに堪能。東根市から友人2人で来場した太田美行さん(38)は「おばこサワラを味わえると知り、来てみた。とても甘くて、とろける味にびっくり。旬の味に幸福感を覚えました」と話していた。
このほかサワラのにぎりずしや刺し身、イカやホタテ、干した沖ギスやカレイの炭火焼きの販売、サワラの解体ショーもにぎわい、地酒を味わうため列車で訪れる人も多くいた。観光協会の佐藤支部長は「来年以降も継続開催し、おばこサワラなど地元の食文化と弁天島の『恋する灯台』をPRして鼠ケ関を元気にしていきたい」と話した。