2016年(平成28年) 11月2日(水)付紙面より
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鶴岡市の加茂水産高校(佐藤淳校長、生徒115人)の伝統行事「水納め」が1日、同校裏手の加茂レインボービーチで行われた。生徒たちが1年間の海洋学習で無事故だったことに感謝を込め、秋の海を泳いだ。
水産高校の心意気を示そうと、1946(昭和21)年の開校以来、5月1日の「水開き」とともに欠かさず毎年続き、今回で71回目を迎えた。実習中の生徒などを除いて生徒90人と佐藤校長をはじめ教職員15人が参加した。
同校によると、この日午前8時の気温は9・8度、海水温は例年よりやや高めの17度だった。ぱらついた雨よりも、吹き付ける冷たい風で体感温度はさらに下がり、手がかじかむほど。
保護者や地元住民などが見守る中、海岸に整列した生徒たちは「わっしょい、わっしょい」と声を出して両手を上げて屈伸する伝統の準備運動で気合を入れた。佐藤校長を先頭に、3年生から学年順に海へ入ると「寒い、寒い」と悲鳴を上げる生徒もいたが、水を掛け合うなど若者らしさを見せ、約30メートルを泳ぎ切った。
高校生活最後の水納めを終えた3年の佐藤和哉君(18)は「海の中は思ったより暖かく、陸で泳ぐ順番を待っていた方が寒かった」と話していた。
2016年(平成28年) 11月2日(水)付紙面より
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公益社団法人・県観光物産協会が運営してきた宿泊施設「いこいの村庄内」(鶴岡市千安京田)が10月31日、閉館した。施設は県に返還され、現時点で今後の利用は検討段階。いこいの村が管理してきたチューリップ畑は球根の掘り起こしなども行っておらず、来年は開設されない。
いこいの村庄内は、勤労者の余暇活動、健康増進に寄与する施設として当時の雇用促進事業団が整備し、1977(昭和52)年7月に開設。県からの業務委託で同協会の前身の県観光開発公社が運営。建物は2003年に県に譲渡され、現在は同協会が賃貸する形で経営してきた。宿泊定員は35室、計150人。
ピーク時の1995年度には年間2万7500人の宿泊利用があったが、2007年度以降は2万人を下回り、近年は1万5000人台と低迷。今後も業績の好転が見込めないなど総合的に判断し、今年3月の理事会で閉館を決議していた。
県観光立県推進課によると、施設や周辺の測量を進め、今後の利用を検討する。同施設が事務局を務め実行委員会形式で開設してきたチューリップ畑は、来年に向けての球根の植え込みも行っていない。実行委員会は同施設の閉館に伴って31日付で解散した。