2016年(平成28年) 12月30日(金)付紙面より
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遊佐町のJR遊佐駅(愛称・ゆざっとプラザ)前の駐車場一帯で29日、「ゆざっと歳の市」が開かれ、町民らが次々と品物を買い求めた。
にぎわいと触れ合いの空間を創出しようと、町商工会やNPO法人「遊佐鳥海観光協会」、産直「ぽっぽや」などプラザ内の各テナントと町が実行委員会(奥山京子会長)を組織して毎年、2―12月に月1回行っている「軽トラ市」の一環として開催している。
この日は曇り空のまずまずの天候の中、松、ユズリハ、南天などの正月飾り用品とともに、特産のパプリカや、大根、ネギ、数の子といった野菜・海産物がずらりと並び、午前9時にオープン。いずれも市価に比べ安価なこともあり、買い物客が大勢訪れ、「どれがいろ」と出店者と話しながら、お目当ての品物を次々と買い求めていた。
町によると、次回の「軽トラ市」は来年2月5日午前11時からの予定。恒例となった「鍋合戦」が行われる。
2016年(平成28年) 12月30日(金)付紙面より
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庄内町立谷沢地区の定住人口拡大を図る「小さな拠点(立谷沢地区)」整備事業が、年明け後から本格的に始動する。少子高齢化が顕著な立谷沢地区に、加工品開発などを行う工房や移住希望者向けの「お試し住宅」を供えた施設を整備し、定住者誘致や交流人口拡大に向けた拠点づくりを目指す。
町によると立谷沢地区の総人口は、10年前の2007年(4月1日現在)の836人に対し16年(同)は603人と、200人以上の減となっている。年齢別の人口推移を見ても0―14歳が94人だった10年前に対し、現在は39人。65歳以上は10年前の280人に対し現在は234人と減少は緩やかで、少子高齢化が進んでいることが分かる。今後の人口推移によっては生活圏として成り立たなくなる可能性が指摘されている。
こうした現状を踏まえ、町は14年まで立谷沢保育園として利用されていた克雪管理センター(庄内町肝煎)をリニューアルし、立谷沢地区の地域づくりに生かす「小さな拠点」整備事業を計画。町議会12月定例会で本年度一般会計補正予算案に事業費7636万円を計上し可決された。
小さな拠点整備事業は、国の第2次補正予算で閣議決定した本年度の「地方創生拠点整備交付金」を活用する。克雪管理センター内に「地域おこし協力隊」の活動を支える工房や、交流・居住スペースを設置。移住希望者が短期間の仮住まいとする「お試し住宅」、地元大学生のサテライト教室としても使う予定。
克雪管理センターは鉄筋コンクリート造り2階建てで延べ床面積は519・0平方メートル。拠点整備により1階に交流スペースと調理室、2階に居室(1DK2部屋、2DK1部屋)が設けられる。1月中に国の採択の可否が出た後、設計と工事の入札、契約が行われ、18年3月に整備工事完了、同4月からの施設利用開始を見込む。
町は「国の採択を受けた後、すぐに設計などに取り掛かりたい。拠点形成が地方創生の深化につながり、少しでも立谷沢地区の人口減少に歯止めをかけたい」と話していた。