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荘内日報ニュース


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2016年(平成28年) 7月12日(火)付紙面より

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松柏の枝豆 直売始まる

 鶴岡市家中新町の松柏会館で11日、今シーズンの「松柏の枝豆」の直売が始まった。極早生品種が店頭に並び、待ちかねた市民らが早速買い求めていた。9月15日ごろまで毎日販売する。

 直売はNPO法人荘内松柏会(佐藤謙理事長)の関連会社「松柏種苗部」(菅原和行社長)が2013年から始めた。同会の枝豆生産者8人でグループをつくり、独自の手引で品質を統一。だだちゃ豆系を中心に、「松柏の枝豆」として、松柏会館で販売している。

 販売初日となったこの日は「陽恵」と「味風香」の2品種合わせて50袋(1袋500グラム)が入荷。午前9時の開店と同時に市民らが訪れた。近くに住む太田春子さん(83)は「スーパーに並ぶものよりも大きく、色がいい。東京の娘家族にも送りたい」と話していた。

 佐藤理事長は「前半は天気よく順調に生育している。味ももちろん自信がある」と話した。今月15日すぎごろから、「湯あがり娘」と「つるおかぼんちゃ」の販売が始まり、同22日ごろから早生甘露、庄内1号、早生白山などと続くという。

 価格は全品種統一で1袋500グラム入り600円(税込み)。販売時間は午前9時―午後5時ごろまで。全国発送も行う。問い合わせは松柏種苗部=電0235(22)0537=へ。

 荘内松柏会は1936年、庄内一円の農業青年らで結成。農業技術の研修や良種苗の配布、米の品評会などを行い、庄内の風土に根差した篤農家を育成。枝豆の庄内1号、3号などは会員の手で育種、継承してきた。

「松柏の枝豆」の直売がスタート=11日午前9時ごろ
「松柏の枝豆」の直売がスタート=11日午前9時ごろ


2016年(平成28年) 7月12日(火)付紙面より

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火災予防と安全祈願 神輿がにぎやかに練る

 鶴岡市末広町の古峯神社の例大祭が10日行われた。神輿(みこし)を担いだ男衆や、子供たちがにぎやかに町内を練り歩き、火災予防と地区内の安全を祈願した。

 同神社は、日本武尊(やまとたける)を祭る栃木県鹿沼市にある古峯神社を信仰する講中を基に、JR鶴岡駅近辺の末広町東部町内会の人々によって1953年に創建。日本武尊が東征の際に火攻めに遭い、草薙(くさなぎ)の剣で難を逃れたという故事から、火除(よ)け、家内安全・地区内安全の神として信仰を集めている。

 この日は祈祷(きとう)に続き、午後1時すぎに神社前から神輿が出発。青年を中心に約40人が参加し、1基の神輿を交代で担ぎながら練り歩いた。講中の家々の前では、勢いよく回って神輿を差し上げ、火防と安全を祈願。バケツやホースで水を掛けられたり、酒の振る舞いを受けたりしながら5時間ほどかけて回った。大人たちの神輿の後には、町内の小学生たちの子供神輿も元気に練り歩いた。

神社前を出発する神輿。威勢良く景気づけして町内を練り歩いた
神社前を出発する神輿。威勢良く景気づけして町内を練り歩いた


2016年(平成28年) 7月12日(火)付紙面より

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森の時間102 ―山形大学農学部からみなさんへ―

Amazonの誘惑 小山 浩正

 学生たちには「ジジ臭い」と笑われますが、ちょっと前から仏像に凝っています。それまで興味もなかったし、どれが何だかまったくわかりませんでした。ところが、ちょっと調べると、持ち物や手の合わせ方(印)にもルールがあって、それらの組み合わせで「これは大日如来」とか「こっちは文殊菩薩」などと識別できるようになります(やっぱりジジ臭いか)。でも、この感覚が久々に学生時代に戻ったみたいで懐かしいのです。

 というのも、初めて樹木を体系的に習った時と似ているからです。樹木も葉の形や芽のつき方などの特徴の組み合わせで覚えていくので、そのやり方が仏像の識別の仕方とまさに同じ感覚なのです。それに、あの時の経験があるからこそ、いま新しく挑戦している仏像も、しばらく続ければモノにできる確信があります。また、樹木でも仏像でもわかってくると、それ以前とはまったく違って見えるのが不思議です。相手の姿かたちは変わらないのに映る世界がガラっと変わる瞬間があります。森歩きも、そこからまったく違う次元に入るので、学生には是非とも体験してほしくて標本や実物を観察する機会を提供するのですが…。

 こればかりは時間がかかります。正誤を何度も繰り返しながら反復するしかありません。ところが、最近の若者は反復で覚えるのが嫌いみたい(あれっ、やっぱりジジ臭いな)。我慢して続けることで何かを習得した経験が少ないらしい。それでも、なんとか楽しく覚えてもらおうと行き着いたのがクイズ形式でした。早押し形式で加点したり、早抜けしたりする方式を取り入れています。早押しクイズは複数のプレーヤーの中で誰が一番早く反応したか判定する必要があります。クイズ番組でよく見る早押しボタンがあるのか、インターネット販売のアマゾンで調べてみると、案の定、パーティー用品として販売されていました。早速、「ピンポーン」と「ブー」を鳴らせるグッズとあわせて買うことにしました。さて、問題は「コレ、研究費で買えるの?」ということ。不適正な研究費の使用が社会問題になるご時世です。パーティーグッズ片手に必死に弁明している自分の姿を想像すると情けなくなって自腹にしました。でも、それ以来、これらのグッズこそ学生実習や子供たちの行事、高校生を招いたオープンキャンパスなど、あらゆるイベントで威力を発揮する必須アイテムとなっています。

 後日談。アマゾンを利用された方ならおわかりと思いますが、本を一冊注文しただけで、関連する商品を後から後からメールで推薦してきますよね。そうなんです。早押しボタンを購入して以来、アマゾンは私を「パーティー好き」と認識したらしく、各種パーティーグッズが次々と紹介されてきて辟易しました。なかには看護婦のコスプレや怪しい女王様グッズなんかも紹介してきやがって、思わずカートに入れたくなるだろ…いえ、購入していませんよ。断じて。

(元山形大学農学部教授 専門はブナ林をはじめとする生態学。筆者は今年3月に急逝されました。原稿は生前に寄稿していただいていたものです)

サクラ(ソメイヨシノ)の葉=自然写真家・斎藤政広撮影
サクラ(ソメイヨシノ)の葉=自然写真家・斎藤政広撮影



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