2017年(平成29年) 11月12日(日)付紙面より
ツイート
県立鶴岡北高校(土田真一校長、生徒475人)の創立120周年記念式典が10日、鶴岡市文化会館・荘銀タクト鶴岡で開かれた。県内初の公立高等女学校として創立した歩みを振り返り、全国大会で入賞した音楽部の演奏で式典に花を添えた。
同校は1897年に鶴岡町立の西田川郡鶴岡高等女学校として創立。県内最初、東北で2番目の女学校として、「気品・溌剌(はつらつ)」を校風に地域の女子教育を担ってきた。2015年度から男女共学となり、同窓生は2万3000人余に上る。
この日の式典は全校生徒や保護者、来賓や同窓生ら約1000人が参加。記念式典は卒業生で現代舞踊家の地主律子さんによる音楽部の合唱に合わせた祝舞で幕開け。国歌、校歌合唱に続き、土田校長は式辞で「生徒たちの気品あるたたずまい、ひたむきなまなざし、はつらつとした笑顔、美しい校歌に触れるたびに120年の歴史の重さを感じる。教育とは教える人と教えられる側の希望を共有する営み。地域の皆さんの心をつなぎ、地域の希望であり続けたい」とあいさつ。
実行委員長の堀朋如松同窓会会長は「女子に学問は要らないと考えられていた時代に女子教育の中核になる学校が鶴岡で創立されたことに、当時の人々の熱い思いを感じ、次世代に引き継いでいく役割を感じる。培われた校風は簡単に色あせることはない」、来賓の皆川治市長は「県内の女子教育をリードしてきた歴史を土台に、品位を損なわず共学スタイルをつくり上げた。音楽部の活躍も目覚ましい。120周年を契機に伝統を継承しさらなる発展を」と述べた。
生徒を代表し、生徒会長の佐藤歩未さん(2年)が「共学クラスも3年目を迎え、新しい風が吹き始めている。変えるところは生徒の力で変えていき、気品を忘れず伝統を受け継ぎ、笑顔で過ごせる学校に一人一人が努力したい」と話した。
引き続き、120周年記念演奏会が開かれ、卒業生の9人らがピアノやバイオリン、声楽などを披露。全日本合唱コンクールなど2つの全国大会で上位入賞した音楽部も「君が君に歌う歌」、無伴奏女声合唱のための「おくめ」の2曲を披露し、美しい歌声を響かせ、「ブラボー」の声援が飛んでいた。
2017年(平成29年) 11月12日(日)付紙面より
ツイート
鶴岡市立羽黒第一小学校(土井浩貴校長、児童49人)の閉校式が11日、同校で開かれた。在校生や保護者、教職員、地区住民などが出席し、144年の歴史と伝統を誇る学びやに別れを告げた。来年4月から羽黒二小との統合により「羽黒小」としてスタートする。
羽黒一小は1874年7月、現在の正善院に手向学校として開校。1964年に羽黒町立第一小、2005年に現校名となった。羽黒山麓の手向地区にあって、御田植祭や花祭りへの参加、八朔(はっさく)祭奉納相撲大会、南谷清掃、月山登山など特色ある教育を進めてきた。開校からの卒業生は4600人を超え、星野勇三氏、池野勇氏、寺岡謹平氏、秋元正雄氏、戸川安章氏の名誉市民を輩出している。
閉校式には在校生や卒業生、保護者、地域住民ら約310人が出席。加藤忍教育長の閉校宣言、皆川治市長の式辞に続き、土井校長が「地域の伝統や文化に触れ、手向地区が大好きな大東っ子を育んできた。子どもたちが大きな夢と希望を持って羽ばたき続けるとともに、手向の素晴らしさを発信し続けてくれると期待」、児童を代表し6年生の早坂真子さん(12)が「先生、家族、地域の方、学びやに感謝の気持ちでいっぱい。羽黒一小で学んだことを誇りに思い、手向の子として堂々と未来へ進んでいく」とそれぞれ述べた。
続くアトラクションではスクールバンド演奏や全校児童による発表と合唱が行われ、学びやに感謝の思いと別れを告げた。