2017年(平成29年) 12月12日(火)付紙面より
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鶴岡市母子会(村井玲子会長)が中心になって運営している「子ども食堂」が9日、鶴岡市総合保健福祉センターにこ・ふるを会場に開かれた。クリスマス特別企画として市内の和洋の料理人らが調理に協力、ボルシチやカルパッチョなどのメニューが並び、大勢で食べながら味わった。
同市の子ども食堂は、今年5月から県の委託事業でNPOひとり親家庭福祉会が実施している小中学生対象の学習支援事業・鶴岡教室に付随して開催。市母子会の予算を中心に、鶴岡市社会福祉協議会、一般のボランティアが活動に加わり、毎月第2、第4土曜日に学習支援教室の後に昼食を提供。当初は母子会の予算で食材を購入していたが、次第に活動に共感する事業所や個人が現れ、精肉や野菜、米など寄付で賄える環境ができているという。
さらにこの日の特別メニューには、「庄内ざっこ」店長の齋藤亮一さん(40)や「ポムドテール」シェフの有坂公寿さん(35)らがボランティアで協力。2人のネットワークで鮮魚やイタリア野菜といった食材も届き、ボルシチやサフランライス、サケのソテー、鮮魚のカルパッチョの他、食育インストラクターの海藤道子さんが庄内柿などのドライフルーツを使ったパウンドケーキをデザートに用意した。
この日の学習支援教室には登録している小中学生56人のうち15人が参加。山形大農学部の学生や退職した教員らに勉強や宿題を見てもらった後、お楽しみの昼食に。いつもの家庭料理とは違ったメニューを前にみんなで食べる楽しみを味わった。兄弟で参加している中学1年の男子生徒(12)は「みんなで食べた方が楽しい。おいしかった」と話していた。
ボランティアで調理した齋藤さんと有坂さんは「子どもがいる世代として『子ども食堂』は気になっていた事業。毎回は無理でも年1回でも協力できたら。魚食や食文化の普及といった意味も込めて、これをきっかけに将来調理に興味を持つ子どもがいたらうれしい」と話していた。
鶴岡食文化創造都市推進協議会では来年度、料理人の公益事業として子ども食堂への協力も検討しているという。
2017年(平成29年) 12月12日(火)付紙面より
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高校生アートフォーラム展
田川地区の高校文化部の生徒たちによる作品を紹介する「高校生アートフォーラム展」が鶴岡市の鶴岡アートフォーラムで開かれている。高校生の感性が光る作品の数々が訪れた人たちを楽しませている。
同フォーラムと庄内地区高校文化連盟、市教育委員会が主催。高校生が集い、日頃の活動の成果を展示・発表する総合芸術祭として、同フォーラムが開館した2005年以来継続して行われている。今回で11回目。参加する専門部は高校文化連盟に所属する演劇、合唱、吹奏楽、郷土芸能、美術・工芸、書道、写真、新聞、科学、文芸、茶道、華道の12部門に庄内農業高農業部フラワーデザイン部門と羽黒高校ITメディアサイエンスクラブの個別部活動2部門を加えた計14部門。
今年は地区内の高校と鶴岡高等養護学校の計11校、生徒約540人が参加。展示部門には10部門に304点が集まった。流行歌の一節を伸び伸びと書いた書や、風景や動物を写した写真、創造性豊かな絵画など若い感性とエネルギーにあふれた作品がずらりと並び、訪れた家族や友人たちは一点一点じっくりと眺めて楽しんでいた。展示は17日(日)まで。
発表部門の茶道は16日(土)午前10時から、吹奏楽は17日午前10時から、郷土芸能は同日午後2時40分から同フォーラムで行われる。
青少年ステージパフォーマンス
高校生の健全育成を目的とした文化イベント「第7回青少年ステージパフォーマンス」が10日、鶴岡南高校の鶴翔会館で行われ、高校生たちによる和太鼓や吹奏楽の演奏、書道などが繰り広げられた。
同イベントは鶴岡市青少年育成市民会議(竹澤啓会長)、鶴岡市青少年育成推進員連絡協議会(佐藤重勝会長)の共催。イベントを通して高校生たちから「生きる力」「創り上げる力」「発表する力」の3つを学んでもらい、地域とのつながりを考える機会にしようと毎年実施している。今回は、庄内農業高生徒会、鶴岡南高吹奏楽研究会、羽黒高書道部、鶴岡北高書道部、鶴岡中央高書道部、同天魄太鼓部から高校生合わせて約100人が出演。観客約200人が来場した。
初めに、9月に行われた高校生と大人が意見交換した「高校生対話会」の内容を報告。その後のステージパフォーマンス発表は3部構成で行われ、吹奏楽の演奏で幕開け。続く書道パフォーマンスでは、縦横約5メートルの用紙にメッセージを込めて筆を振るった。和太鼓の迫力ある演舞も会場を盛り上げた。高校生たちの心を込めた発表に、会場からは大きな拍手が起こっていた。