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2017年(平成29年) 6月13日(火)付紙面より

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日沿道鼠ケ関IC周辺に「道の駅」整備

 鶴岡市は、日本海沿岸東北自動車道(日沿道)の建設で、新潟県境区間に設置が計画されている鼠ケ関インターチェンジ(IC、仮称)周辺に整備する道路休憩施設の基本計画を策定した。同ICそばの2万1640平方メートルの敷地にトイレなどの休憩施設、道路や観光の情報提供施設、物販・飲食施設、駐車場などを整備し、東北の日本海側の「南の玄関口」として道の駅の登録を計画。日沿道あつみ温泉―鼠ケ関間の開通と同時期のオープンを目指す。

 整備エリアは鼠ケ関IC北西側で、日沿道と国道7、345号に囲まれた場所。道の駅整備の方向性として、ユネスコ食文化創造都市・鶴岡の四季折々の幸の体験、鶴岡の自然・文化・伝統の魅力発信による交流人口拡大、温海・鼠ケ関地域の活性化を掲げ、テーマを「豊かな海・山・里の幸を味わえる“ねずがせき市場”?食の理想郷『鶴岡』のゲートウエイ」とした。

 物販・飲食部門は「『EAT&BUY』食べて買う・買って食べる」をテーマにした営業形式を計画。物販と飲食を合体させた市場のような店舗構成で、庄内浜の魚介類や多様な在来作物などユネスコ食文化創造都市をアピールする拠点と位置付ける。年間売上高5億円の目標を設定した。

 整備・管理運営方式は「公設民営」を見込み、運営組織は店舗出店者の出資による「事業組合方式」が適しているとした。施設の造成や建築工事を合わせた概算の整備費は11億円程度を想定し、国や県の各種補助制度の活用を見込む。

 高速道路の供用開始までは一般的に事業化からおおむね10年とされていることから、あつみ温泉―鼠ケ関間の供用開始は2023年度ごろと想定し、これに合わせて道の駅をオープンする計画。本年度から用地の測量や造成の基本設計、管理運営計画の検討に入る。

 一方、基本計画では今後の課題や必要とする検討事項にも触れている。アクセスに関しては高速道路利用者がより利用しやすい「道の駅」とするため、日沿道下り線ランプからの専用通路について関係機関と意見交換して制度的・技術的可能性を検討。温海地域にある「道の駅あつみ」との機能的なすみ分けや在り方の検討、隣接する新潟県村上市の関係者との連携内容の調整も行う。また、インバウンド(訪日外国人旅行)誘客に向けた受け入れ態勢や効果的な情報発信の方法についても調査、検討していく。

基本計画で示された鼠ケ関IC周辺の「道の駅」施設整備エリア(黄色部分)
基本計画で示された鼠ケ関IC周辺の「道の駅」施設整備エリア(黄色部分)


2017年(平成29年) 6月13日(火)付紙面より

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かがり火照らす幻想的舞台 羽州庄内松山城「薪能」上演

 羽州庄内松山城薪能が10日夜、酒田市の松山歴史公園特設舞台で上演された。かがり火が醸し出す幻想的な雰囲気の中、能、狂言が演じられ、市内外から訪れた能楽ファンの目を楽しませた。

 松山能(県指定無形民俗文化財)は、江戸勤番の松山藩士が観世流の能楽を習得して持ち帰ったのが起源で、約350年の歴史がある。明治維新以後は地元の演能団体「松諷社(しょうふうしゃ)」(榎本和介会長)が受け継いでいる。「薪能」は「花の能」と銘打って松山能振興会が中心となり、歴史公園竣工(しゅんこう)を記念し1982年から開いている。

 36回目となった今年は約160人の能楽ファンが訪れた。狂言「鬼清水」で開幕し日が暮れ始めた午後7時ごろ、薪がともされると一帯は趣ある雰囲気に。引き続き能「屋島」が演じられた。風が強く、時折雨も降るあいにくの天候にもかかわらず、訪れた人たちは揺らめくかがり火の向こうで舞う役者らの熱演に見入っていた。

かがり火が照らす中、演じられた羽州庄内松山城薪能
かがり火が照らす中、演じられた羽州庄内松山城薪能



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