2017年(平成29年) 6月21日(水)付紙面より
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鶴岡市は進学や就職で県外に移る地元出身者のUターン促進の一環で、高校生の保護者を対象にした「地元企業見学バスツアー」を7月15日(土)に初めて実施する。高校生本人だけでなく親からも地元にあるさまざまな企業を知ってもらい、息子や娘へ地元就職を働き掛けてもらうなどして、地元定着や地元回帰につなげるのが狙い。若者の流出に伴う人口減少への対応策の一つとして、市商工課が企画した。
同課によると、今春に市内9つの高校(公私立の全日制)を卒業した生徒は1482人。就職が3分の1、進学が3分の2で、このうち庄内地域を離れて就職・進学したのは1092人と73・7%に上り、庄内地域に定着したのは370人、25・0%にとどまった。県外に進学し、その後就職などのため地元に戻る学生は例年2割程度という。
市は学生などの地元回帰に向け、昨年度に続いて7月には東京都内で気軽な雰囲気で就職相談に応じる「鶴岡ジョブカフェ」を実施する。地元企業8社が参加するほか、新規就農支援やスモールビジネスの「ナリワイ」を紹介するブースも設ける。また、来年3月には女性の進学割合が高い宮城、秋田、新潟県の在学者を対象にした合同企業説明会も計画するなど、地元回帰への働き掛けを強めている。
保護者対象の企業見学バスツアーも、こうした取り組みの一環。高校生の就職先決定に大きな影響力を持つ保護者から、地元企業の魅力に触れてもらい、子どもの地元就職への関心を高めてもらう。見学企業はAコースが機械器具製造「庄内クリエート工業」と福祉用具販売レンタル「タマツ」、Bコースが庄内交通などを傘下に持つ「庄交コーポレーション」と衣類製造「サンスタイル」の2コースで実施。見学受け入れを希望した16社から業種が偏らないことを考慮して4社を選んだ。
当日は午後1時から。1社当たり1時間半をかけ、見学や企業説明のほか、社員との意見交換など懇談もある。市総合福祉センターにこ・ふる集合・解散。参加無料で両コースとも定員15人(先着順)。申し込み締め切りは7月7日(金)。問い合わせ、申し込みは市商工課=電0235(25)2111、内線563=へ。
2017年(平成29年) 6月21日(水)付紙面より
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「酒田花火ショー2017」の安全祈願祭が19日、打ち上げ場所となる酒田市落野目の最上川左岸河川敷で行われ、関係者が神事で無事故や好天、大会の成功を願った。
酒田花火ショーは1929(昭和4)年7月、酒田港が第2種重要港湾に指定されたことを記念し、酒田商工業組合連合会が最上川で花火を上げたのが起源。その後は最上川の川開きとして続き、酒田港まつりとして定着。市民の寄付を柱にした市民参加型の花火ショーで、2003年からは両羽橋―出羽大橋間の最上川河川公園(現在地)で続けられている。
今年は8月5日(土)午後7時半から、「ふるさとの海」をテーマに最上川河川公園で開催。展開幅約2キロという東日本最大規模の超ワイドスターマインをはじめ、10号玉(直径約30センチ)10発同時を含む100発以上など10―20号の大型花火、大水上スターマインなど計約1万2000発を上げる。
昨年から始めた台船からの打ち上げは、客席から近く、河川敷からの打ち上げとともに立体感のある演出を楽しめると好評だったため、今年は台船を3台から5台に増やす。市内在住の東日本大震災の被災者や、県内の特別支援学校の児童・生徒・保護者らを招待する。
この日の安全祈願祭には酒田観光物産協会や酒田市、花火業者ら実行委員会の関係者約30人が参加。玉串をささげ、大会の安全などを願った。
真島裕実行委員長は終了後のあいさつで、昭和4年に始まった経緯を紹介した上、「やめないでという市民の声を受けて続けてきた。今年も大成功に終わると確信している」と述べた。
今月1日から特別観覧席のチケットを全国のコンビニエンスストアで販売中。升席(2メートル四方、定員4人)8000円、ペアシート席(同、定員2人)、ペア椅子席(椅子とテーブル付き、定員2人)は各5000円。事務局によると、特にペア椅子席の売れ行きが好調という。7月1日からは酒田夢の倶楽でも扱う。問い合わせは実行委事務局(酒田観光物産協会内)=電0234(24)2233=へ。