2017年(平成29年) 8月19日(土)付紙面より
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地元住民らによる新体制で運営を引き継いだ鶴岡市熊出の日帰り温泉施設「かたくり温泉ぼんぼ」の入浴者数が、4月からの再開後、7月末で2万人を突破し、6万人の年間目標達成も可能なペースで推移している。管理運営組合の渡部巌理事長は「存続を歓迎する声をたくさんもらっている。さらに健康の喜びを分かち合える施設を目指す」と話している。
利用者数は、4月は4634人(前年同月比10%増)、5月は5416人(同16%増)、6月は4825人(同23%増)、7月は5233人(同24%増)。4カ月間で合わせて前年同期と比べ18%増の2万108人となった。営業日数の増加や、集客と健康増進を目的とした各種イベントの開催など営業努力の効果とみられる。
地元企業をはじめ、東京朝日会など地元出身者からの協賛金、イベント開催や除草、修繕、清掃などでは地元ボランティアからの多方面の協力もある。渡部理事長は「利用者の増加は多くの方から頂いている応援の表れ。ありがたい」とし、引き続き協力を求めている。
一方で、鶴岡市内の温泉施設の利用状況は全体的に縮小傾向にある中で、「利用者の奪い合いの状況を避け、他の施設と連携して新規利用者の掘り起こしの方策を探りたい。高齢の利用者にとって温泉は交流や健康寿命増進の場であり、地域全体に大きく寄与する施設。新しいアイデアを入れながらやっていきたい」と話した。
ぼんぼは、1993年12月に当時の旧朝日村が住民の健康福祉施設として開設。建設時の整備費は約3億4200万円。合併後は鶴岡市が引き継ぎ、地元の社会福祉法人朝日ぶなの木会に管理を委託。入浴者数は95年の15万2340人がピークで、その後ほぼ減少傾向をたどり、2015年は6万人を初めて下回った。市は、恒常的な赤字運営や施設老朽化、利用者の低迷などを理由に今年3月末での休止を決めたが、住民主体の運営組合が名乗りを上げ、運営を引き継いだ。
2017年(平成29年) 8月19日(土)付紙面より
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酒田地区広域行政組合消防本部(今野哲昭消防長)は、来年3月に導入される「新はしご車」のデザインを公募している。酒田市大火(1976年10月)の復興40年を記念し、大火復興と酒田のまちの象徴でもある「獅子頭」を外観のモチーフにすることが条件で、採用者にははしご車のスケールモデルなどが贈られる。
はしご車は現在、2005年度に取得した車両が西分署に配備されている。しかし、年度内に分解点検修理(費用見込み約4000万円)が必要になることや、昨年12月に高所放水車(1993年配備)が故障し運用停止中であることから本年度、新たに高所放水機能を持つはしご車を購入、機能を集約してランニングコストの低減を図る。はしごの高さは最大約30メートル(地上10 階程度)、放水能力は最大毎分3000リットルで同様に高さ約30メートルまで届くという。取得費用は2億1600万円。現はしご車は売却する予定。
デザインの公募は、酒田市大火の復興宣言(79年5月)から2019年5月で丸40年となることを記念し、防火・防災への誓いを新たにするとともに、消防行政に親しんでもらう狙い。外観デザインのモチーフとする獅子頭は1979年、市が大火復興を記念して大獅子を制作し、以来毎年5月の酒田まつりに参加し、大火復興と酒田のシンボルとして定着しているため。
応募は9月29日(金)正午まで、所定の応募用紙とデザイン用紙(A4判)に作図したものを、同消防本部に持参、郵送、または電子メールで送る。10月に1次選考で3点に絞った後、フェイスブックやはがき、消防職員、市長による投票で決定、12月に発表する。
応募できるのは、酒田地区広域行政組合管内(酒田市、遊佐町、庄内町)に在住、在勤、通学している人で、1人(1団体)1点に限る。採用者には32分の1のはしご車のスケールモデル、最終選考まで残った人には53分の1のミニカーなどが贈られる。
消防車両の色の種類や配分などには関係法令で制約があり、詳細は募集要項に掲載している。応募用紙とデザイン用紙、募集要項は同本部のホームページからダウンロードできるほか、希望があれば同本部で提供する。管内の小・中学校などにも応募を呼び掛ける予定。問い合わせは同本部警防課=電0234(61)7115=へ。