2017年(平成29年) 8月24日(木)付紙面より
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台湾、香港、韓国のメディア関係者ら計12人が、24日(木)まで3泊4日の日程で庄内地域を訪れている。一行は県庄内総合支庁が「鳥海山・飛島ジオパーク情報発信事業」の一環として招待したもので、昨年9月のジオパーク認定以来、海外メディアを対象としたツアーの実施は初めて。一行は22日午後、遊佐町の釜磯海岸で「海底湧水」を見学、盛んに写真に収めていた。
鳥海山・飛島ジオパークのうち庄内地域のジオサイトを中心に広く海外に向けて発信しようと、観光庁「東北観光復興対策交付金事業」を活用し、同総合支庁が企画したもの。一行は3カ国・地域の旅行雑誌やウェブニュースの記者とカメラマン、発信力のある個人ブロガーら。
21日午後に庄内入りした一行は、酒田市の相馬樓や総光寺を見学。22日は終日、ジオサイトの見学で同市の玉簾の滝、遊佐町の胴腹の滝、牛渡川・丸池を回った後、釜磯海岸へ。時折雨がぱらつく天候の中、町鳥海山観光ガイド協会の畠中裕之さん(吹浦)の案内で、記者らは「ボコボコ」と真水が湧き出す穴に足を入れ、「冷たい」「我慢できない」などと叫んでいた。
「3回目の山形」という韓国の月刊旅行誌「TOUR de monde」のイム・ソンヒン記者(44)は「山形は蔵王のイメージが強いが、庄内地域の田園風景も素晴らしい。庄内は自然が豊かで、歴史に深みを感じる。何より人と人のつながりが強く、温かい人が多い」と話した。
一行は24日までの間、甲冑(かっちゅう)の着付けや歌舞伎の隈(くま)取りを体験するほか、鶴岡市内にも足を延ばす予定。
2017年(平成29年) 8月24日(木)付紙面より
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強毒を持つ「ヒアリ」の侵入を水際で防ごうと、環境省と国土交通省共同によるモニタリング(監視用)トラップ設置作業が22日、酒田市高砂の酒田港国際ターミナルで行われ、関係者が輸入コンテナ置き場周辺などに150個のトラップを設置した。
6月以降、全国の港湾でヒアリが見つかっていることを受け、両省が中国、台湾などとの定期コンテナ航路を持つ全国68港を対象に実施。東北地方の対象は酒田港を含む7港で、今月から10月まで月1回、計3回実施する。
この日は環境省東北地方環境事務所や国交省酒田港湾事務所、県港湾事務所の職員、作業員ら計約10人が参加。酒田港国際ターミナルの輸入コンテナ置き場を中心に、砂がたまりやすいガントリークレーンのレール周辺、輸出コンテナや空コンテナ置き場を含め、ターミナル全域にトラップを仕掛けた。
トラップは名刺大の箱状で、内部の餌でアリを誘い、粘着剤で捕らえるもの。試験を兼ね、形状の異なる2種が用意され、クレーンのレール周辺には作業員が10メートル間隔で次々に設置していった。
環境省東北地方環境事務所野生生物課の西野雄一課長補佐は「ヒアリはこれまで外国からのコンテナ周辺で多く見つかっており、水際で侵入を防ぐ対策として、その周辺でモニタリングすることは重要。今後も国交省や県と連携して取り組む」と話した。
3日後の25日に回収し、ヒアリの有無を確認する。9月と10月にも同様の規模で実施予定。
同ターミナルでは県港湾事務所も7月15日から輸入コンテナ置き場を中心にトラップ15個を置き、モニタリングしている。両省が実施中は重複を避け、県は設置しないという。