2024年11月30日 土曜日

文字サイズ変更



  • プリント用表示
  • 通常画面表示

荘内日報ニュース


日付の新しい記事へページを移動する日付の古い記事へ
  • ニューストップ
  • 最新記事
  • 戻る

2019年(令和1年) 12月15日(日)付紙面より

ツイート

公益大ブランディング事業シンポジウム

 文部科学省「私立大学研究ブランディング事業」の採択を受け、IT技術を活用した地域文化伝承環境の研究に取り組んでいる東北公益文科大学(酒田市、吉村昇学長)などが主催したシンポジウム「地域と共に歩む大学とデジタルアーカイブ」が13日、公益大公益ホールで開かれ、講演、研究発表を通し、参加者が地域文化のデジタルアーカイブ(記録保存)を考察した。

 文科省のブランディング事業は、特色ある研究を軸に独自色を大きく打ち出す取り組みを行っている私立大学を支援するもの。公益大は2017年、庄内地域に伝わる文化の伝承環境構築にIT技術を用いるための研究「日本遺産を誇る庄内地方を基盤とした地域文化とIT技術の融合による伝承環境研究の展開」を応募し採択された。

 同研究は、公益学部長を歴任し現在、特別招聘(しょうへい)研究員として後進を指導する玉本英夫さん(情報工学)を中心に全学を挙げ推進。昨年、人物や物体の動きをデジタルデータ化する「モーションキャプチャー」の新たなシステムを導入、「黒川能」(鶴岡市)、酒田甚句(酒田市)の所作など地域文化のデジタルアーカイブに努めている。

 シンポジウムは、本年度の公益信託荘内銀行ふるさと創造基金支援事業の助成を受け、公益大と公益大文化財デジタル化研究所(所長・吉村学長)が企画、市民・学生計約50人が聴講した。最初に公益大同様、ブランディング事業の採択を受けて研究を進めている岐阜女子大(岐阜県)のアーカイブ研究所利用研究部門長を務める久世均・同大教授(情報教育、デジタルアーカイブ)が「地域文化とデジタルアーカイブ」と題し基調講演。デジタルアーキビスト(専門員)育成といった同大が取り組んでいる各種事業を紹介した上で、地域文化における「知的創造サイクル」の構築を強調。「地域文化の記録、その記録の活用で新たな地域文化を創造し、それを再び記録するというサイクル。回り出すと『知の増殖』が図られる」と述べた。

 引き続き「大学とデジタルアーカイブで描く地域創生」のテーマでシンポジウム。「SKIP(Shonai Koeki Information Project)」に所属する公益大生3人が、広瀬雄二准教授(情報処理)らの指導を受けて製作した顔認識で動く「松ケ岡開墾場」(鶴岡市)のパノラマ写真を公開したほか、自ら手掛けている国指定重要無形民俗文化財「黒川能」(同)のデジタルアーカイブ化について玉本さんがこれまでの研究成果を紹介するなど、地域文化の新たな継承策、地域活性化に向けた活用方法を探った。

地域文化のデジタルアーカイブなどを考察したシンポジウム
地域文化のデジタルアーカイブなどを考察したシンポジウム



日付の新しい記事へページを移動する日付の古い記事へ

記事の検索

■ 発行月による検索
年  月 

※年・月を指定し移動ボタンをクリックしてください。
※2005年4月分より検索可能です。

  ■ キーワードによる検索
   

※お探しのキーワードを入力し「検索」ボタンをクリックしてください。
※複数のキーワードを指定する場合は半角スペースを空けてください。

  • ニューストップ
  • 最新記事
  • 戻る
ページの先頭へ

ニッポー広場メニュー
お口の健康そこが知りたい
気になるお口の健康について、歯科医の先生方が分かりやすく解説します
鶴岡・致道博物館 記念特別展 徳川四天王筆頭 酒井忠次
酒井家庄内入部400年を記念し、徳川家康の重臣として活躍した酒井家初代・忠次公の逸話を交え事績をたどる。
致道博物館 記念特別展 第2部 中興の祖 酒井忠徳と庄内藩校致道館
酒井家庄内入部400年を記念し、庄内藩中興の祖と称された酒井家9代・忠徳公の業績と生涯をたどる。
致道博物館 記念特別展 第3部 民衆のチカラ 三方領知替え阻止運動
江戸幕府が3大名に命じた転封令。幕命撤回に至る、庄内全域で巻き起こった阻止運動をたどる。
致道博物館 記念特別展 第4部 藩祖 酒井 忠勝
酒井家3代で初代藩主として、庄内と酒井家400年の基盤を整えた忠勝公の事績をたどる。
致道博物館 記念特別展 第5部 「酒井家の明治維新 戊辰戦争と松ケ岡開墾」
幕末~明治・大正の激動期の庄内藩と明治維新後も鶴岡に住み続けた酒井家の事績をたどる。
酒井家庄内入部400年
酒井家が藩主として庄内に入部し400年を迎えます。東北公益文科大学の門松秀樹さんがその歴史を紹介します。
続教育の本質
教育現場に身を置く筆者による提言の続編です。
教育の本質
子どもたちを取り巻く環境は日々変化しています。長らく教育現場に身を置く筆者が教育をテーマに提言しています。
柏戸の真実
鶴岡市櫛引地域出身の大相撲の元横綱・柏戸の土俵人生に迫ります。本人の歩み、努力を温かく見守った家族・親族や関係者の視点も多く交えて振り返ります。
藤沢周平の魅力 海坂かわら版
藤沢周平作品の魅力を研究者などの視点から紹介しています
郷土の先人・先覚
世界あるいは全国で活躍し、各分野で礎を築いた庄内出身の先人・先覚たちを紹介しています
美食同元
旬の食べ物を使った、おいしくて簡単、栄養満点の食事のポイントを学んでいきましょう
庄内海の幸山の幸
庄内の「うまいもの」を関係者のお話などを交えながら解説しています

株式会社 荘内日報社   本社:〒997-0035 山形県鶴岡市馬場町8-29  (私書箱専用〒997-8691) TEL 0235-22-1480
System construction by S-Field