2019年(令和1年) 7月20日(土)付紙面より
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ポーランド・ポズナン市の「スコブロンキ女声合唱団」を迎えたコンサートが18日、鶴岡市の鶴岡アートフォーラムで開かれ、市内の高校生と共演し、交流のハーモニーを響かせた。
同合唱団は1950年設立。海外のフェスティバルやコンクールにも参加し数々の賞を獲得し、CDやDVDに演奏が収録されるなど高い音楽性と芸術性が評価されている。15日に東京都内で開催された「第3回東京国際音楽祭《奏》」に合わせて来日。約2週間の滞在中、神奈川県の横須賀市、鎌倉市、鶴岡市で交流の演奏会が企画された。
鶴岡が最後の交流地で、20日まで3泊4日の日程で、市内の家庭にホームステイしながら滞在。15―20歳の団員37人が訪れ、鶴岡東高、鶴岡北高で茶道や書道など日本文化体験を通して同年代の生徒たちと交流。羽黒山の石段登りなど鶴岡の文化にも触れた。
鶴岡でのコンサートは、日本とポーランドの国交樹立100周年も記念し、友好コンサートとして庄内地区高校文化連盟合唱専門部が主催し、地元から鶴岡北、鶴岡中央、鶴岡東、羽黒の各高校の合唱部も出演。各校の歓迎演奏に続いて、同合唱団がクラシックや民族音楽、アメリカンジャズなど幅広いジャンルの10曲を披露した。
コミカルな演出やミュージカル風の演奏、ボディーパーカッションなども取り入れた多彩な演奏を繰り広げ、日本の「さくら」も披露。高い技術に支えられたハーモニーが、詰め掛けた市民やホームステイ先の家族ら大勢の聴衆を楽しませ、最後は地元高校生と一緒に100人を超える「赤とんぼ」の大合唱で大きな拍手を浴びた。
地元の音楽関係者は「これほどの女声合唱団の演奏を聞く機会はめったにない。出演した高校生たちにとって、大きな刺激になったのでは」と話した。
2019年(令和1年) 7月20日(土)付紙面より
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酒田市は19日、保存・活用計画を進めている旧割烹小幡(日吉町二丁目)の運営予定者として、食肉・外食の平田牧場(本社・同市、新田嘉七社長)に決定したと発表した。
市の公募に対し、市内の飲食業者2社から応募があり、今月12日に希望ホールで開かれた公開プレゼンテーションで2社が事業内容を提案。民間5人を含む審査委員会(委員長・矢口明子副市長、委員8人)が事業計画や販売・仕入れ計画、地域連携の在り方などを審査していた。
市交流観光課によると、800満点(審査員1人の持ち点100点)で、A社は520点、B社(平田牧場)は647点を獲得した。規定で、6割以上を獲得したA社は次点者となった。
平田牧場はプレゼンで「ここにしかない 日和山の、瞰海楼(かんかいろう=小幡の通称)へ―文化が香り立つこの場所に新たな命を吹き込む」をテーマに、「市民の憩いの場を基本に、市外からも誘客を図り、日和山界隈(かいわい)の中核を目指す」などと発表。和館1階はオープンキッチンを配置し、イートインコーナーやテークアウトメニューの提供、市が運営する2階ではコミュニティースペースやコワーキングスペース、有事の避難場所、洋館では季節ごとの食材を生かした料理、大正期の「小幡洋食部」の復活メニュー提供などを提案した。
審査結果について、矢口副市長は「平田牧場の提案は、瞰海楼を復活させ、日和山のにぎわいの拠点とする計画や自社の食に対する安心安全な取り組み、確立したブランドを活用した誘客計画など、酒田の新たな観光シンボルとなることを大きく期待させる内容。和館2階も公益性の高い活用の提案で、評価が高かった」とコメント。
市は改修事業の工事予算を9月定例市議会に諮り、年内にも着工。2021年4月のオープンを目指す。
小幡は1876(明治9)年、酒田港を見下ろす日和山頂上に開業。1998年に廃業後、映画「おくりびと」のロケ地となった。市が建物を取得して補強・改修し、新たなにぎわい創出の拠点として整備する計画を進めている。主な建物として東側の洋館(コンクリート・木造混構造3階建て、延べ床面積約126平方メートル)、西側の和館(木造2階建て、同約512平方メートル)があり、洋館と和館1館は民間が長期独占エリアとして運営、和館2階は公共スペースとして指定管理(または市直営)で運営する方針で運営予定者を公募した。